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リーダーの教科書!プライドが高い部下と最高の関係を築く18のコツ

人間関係

たいして実力がないのに言うことだけは一人前、そんなプライドだけが高い部下への指導は常に上司の悩みの種でしょう。

「何様だ!」と、思わず叫びたくなることも少なくないはずです。

ほっておくと何をするか分かりませんし、怒りに任せて叱るとすぐに仕事を辞めてしまいます。

ではそんなプライドが高い部下に対しては、どのように指導したらよいのでしょうか。

それでこの記事では、プライドが高い部下と最高の関係を築くことをテーマに、プライドが高くなってしまう原因を探り、そのタイプ別に最適な指導方法をお伝えします。

 

リーダーの教科書!プライドが高い部下と最高の関係を築く18のコツ

 

大前提「褒め言葉に注意する」

プライドの高い部下とは

プライドが高い部下の一つの特徴に「自分は評価されて当然」という強い意識が背後にあることが挙げられます。

さほど努力していないのに根拠もなく成功するはずだと思う人、なぜか仕事を習得してもいないのにすぐに昇進するに違いないと考える人、自分は特別であり特別扱いされるに値すると思い込んでいる人もいます。

なおも悪いことにそのようなプライドの高い人は、周りがそうは考えていないことを知ると、ひどく落ち込みます。

このように「評価されて当然」と思っている部下には、褒め方を間違えると効果がないばかりか、逆に害を及ぼしたり、「この人は何も分かっていない」と評価されかねません。

この事実を踏まえて、プライドの高い部下への最適な指導法について一緒に考えていきましょう。

 

8割褒めて2割注意する

プライドの高い部下を褒めると、思い上がってしまったりより他の人を見下してしまったりするため、褒め言葉を躊躇してしまうかもしれませんが、それでも褒め言葉は必要です。

人は誰もが、「誰かに気にかけてもらいたい」「努力したことを評価してもらいたい」「注目してほしい」という欲求があります。

また、人を褒めるとき、その人のことについて良く考えていることや時間を取る価値がある、ということを示していることになります。

それは部下に対して敬意を示す最も良い方法の一つなのです。

さらに、褒めることの価値を示した興味深い実験があります。

脳の中に「線条体」と呼ばれ部位がありますが、これは運動機能への関与が最もよく知られ、依存や快楽などその他の神経過程にも関わると考えられています。

実験の内容ですが、ある集団を二つのグループに分け、片方のグループには褒め言葉を与え、もう一方のグループには報酬としてお金をあげます。

それぞれの脳の反応を調べると褒め言葉を与えたグループと、お金をあげたグループとで、反応する脳の「線条体」と同じ部位であることがわかったのです。

この実験から、人は褒め言葉を一種の報酬としてとらえていたことがわかります。

言い換えると人はお金を物理的報酬としてとらえ、褒め言葉を精神的報酬としてとらえている、ということが出来るでしょう。

そして面白いことに、金銭的報酬は一度与えるとそれが本人の目的となってしまい、金銭を与えないとモチベーションが下がってしまうということが分かりました。

しかし褒め言葉にはそのような負の遺産はありませんでした。

つまり、日ごろからプライドの高い部下を褒めることを習慣にしていると、注意や叱責を与えても周りがビックリするほど素直に聞いてくれるようになります。

なぜなら、褒めることによって部下との信頼関係が強まっているからです。

もちろん信頼関係がない状態で注意すると、プライドが傷つけられて落ち込むか、刺激されて腹を立てるかのどちらかの結果になってしまいますが。

上司として時には注意や叱責は必要ですが、それは日頃褒めている人が初めて得られる特権だと思いましょう。

8割褒めて2割注意する、これがちょうどよいバランスになるのです。

 

上手な褒め言葉とは

プライドの高い部下というのは、たいてい自尊心が低い人だと言えるでしょう。

自尊心とプライドは似ているようで意味が全く違います。

プライドが高い人とは、誇りや傲慢さであり、自分自身を過大評価している人を指します。

一方で自尊心を持っている人というのは、自分の弱さや限界を認めた上で自分を正しく評価している人のことです。

つまり、自尊心を持っている人は自分自身を過大評価する必要がありません。ありのままの自分を認めているからです。

そして、プライドが高い人と言うのは、一見自信があるように見えますが、それは表面的なものなので、何かの壁に当たった時に立ち直ることに困難を覚えます。

そこでプライドが高い部下を指導するときに使いたい上手な褒め言葉は、この内面の自信、つまり自尊心を高める褒め言葉となります。

さて、自尊心を高めるポイントは3つあります。

1.個人や成果よりもその姿勢や努力を褒める
2.抽象的にではなく具体的に褒める
3.主語を「あなた」ではなく「わたし」「わたしたち」にする

それぞれ考えてみましょう。

例えばあなたの部下が何か一つのプロジェクトを期限内にやり終えたとします。上司であるあなたはどのように褒めることができるでしょうか?

1.個人や成果よりもその姿勢や努力を褒める

一番目のポイントは「個人や成果よりもその姿勢や努力を褒める」ということでした。

それで「君は優秀だ」とか「社内トップじゃないか」という代わりに、「君の最後まで諦めない性格のおかげで、期限内に成功できたね」といった、期限内に終えたことやその努力や勤勉さなどを褒めることが出来ます。

前者はプライドを高め、後者は自尊心を高める言葉です。

2.抽象的にではなく具体的に褒める

褒め言葉が苦手な人はとかく「お前すごいじゃないか」とか「よくやったな」というように具体性の欠けた褒め言葉になりがちです。

しかし部下は上司の動機をよく見ています。このような褒め言葉は、「褒め言葉で自分を操作しようとしている」と思われてしまいます。

何がどう良かったのか具体的に褒めるためには時間を取って考えなければいけませんが、そのような犠牲を部下は感じ取ってくれるのです。

3.主語を「あなた」ではなく「わたし」「わたしたち」にする

日本語は主語を使わなくても通じる言葉が多いので普段余り意識する機会がないかもしれません。

「(君の)プロジェクトはよく出来ている」とか、「(君は)よくやったな」」というように、自分の使おうと思っていた褒め言葉の主語に「あなた(君)」が入っていたら注意が必要です。

それは個人を高めること、つまりプライドを高めることになってしまうからです。

むしろ「わたしはあなたがこんないい仕事をしてくれたことを誇りに思っている」とか「会社(わたしたち)に勢いがつくことができたよ」といった言葉は、自分のことが誠実に評価されたと感じさせ、ふさわしい自信、すなわち自尊心につながります。

 

褒めることを習慣にしよう

褒め言葉が下手な人は、人から褒められたことが少ない人かもしれません。

褒め言葉とは外国語のようなものです。英語を聞いたこともない人が英語を喋ることが出来るはずがありません。

本を読んで自分なりに理解した文法で喋っても、発音が違ったり生きた英語ではないので上手く伝わりません。

同様にちゃんと褒められたことがない人が、自分なりに褒めようと思うと、どうしても相手を縛るような褒め言葉をかけてしまいがちです。

ではどうしたらよいのでしょうか。

ネィティヴから正しい発音だったり、このような場合はどう言えばいいのか質問して、そして実際に使ってみることが外国語の習得の鍵です。

最初はあまり伝わらなかったとしても使い続けると徐々に、自然に相手に伝わるようになります。

それと同じように褒め言葉も、正しい褒め言葉を学んで、人を褒めることを習慣にしましょう。最初はぎこちなくても徐々に、自然に、誠実に言えることが出来るようになります。

 

間接的に褒めてみよう

どうしても褒めるのが苦手で照れくさい、と感じる人もいるでしょう。また褒め言葉は上から目線になってしまいがちなので、年上の部下などは褒めづらく感じるかもしれません。

そのような人にはとても良い方法があります。

それは、「誰かがあなたのことを褒めている」ということを当人に間接的に伝える方法です。

逆の場合を考えてみてください。時折善意のつもりか、誰かが自分のことを悪く言っていることを嬉しそうに教えてくれる人がいます。

その時はとても嫌な気持ちになるのではないでしょうか。「直接私に言ってくれればいいのに」とも思います。

そしてそれを教えてくれた人に感謝しようという気持ちにはなりません(もちろん本当に誠実な気持ちで教えてくれる人を除きます)。

なぜそのような心理になるかというと、人は間接的に話題にされるとそれを真に受けてしまう「間接話法効果」があるからです。

そこで部下を褒める時にこの間接話法効果を使ってみましょう。

「会社の皆が君のことを評価している」とか「~さんがあなたの服装がとてもセンスがいいと言っていますよ」といったように、自分ではなく誰かが褒めていることを伝えるのです。

このように間接的に褒めるのはストレートに褒めるときような気恥ずかしさがなく、自然に会話に溶け込み、上から目線にもならず、かつ真に受け止められます。

さらに間接的に褒められた人は褒めてくれた人だけでなく、伝えてくれたあなたに好感を抱きます。

ただ注意してほしい点があります。嘘は言わないようにしましょう。

一度それがばれてしまうとすべての褒め言葉はそのような目で見られてしまいます。褒めるときは常に誠実に褒めましょう。

逆境に弱いプライドが高い部下への指導法

すぐに辞めてしまう部下

ある調査によると新人社員の3割が3年以内に退職するという結果があります。

もちろんその中にはブラック企業と呼ばれるような会社側に責任がある場合や退職せざるをえない状況も少なくなくありませんが、逆境や壁に弱いという社員が多いというのも事実です。

そんな逆境に弱い社員の特徴は、ほんの少し注意しただけで真っ青になり立ち直れなくなってしいます。

また、こだわりが強く自分の意見だけが絶対正しいと思いこんでいる部下もいるでしょう。

会社や上司の指示にすぐに反発し、それを指摘されると「自分に合わない」とか「自由でない」という理由で退職してしまいます。

そうなってしまう大きな原因は、「社会には必ず自分の思い通りにいかないことがある」ことや「どんな仕事にもつまらない一面がある」ということを理解していないことです。

 

失敗から学ぶことが出来ることを学ばせる

「できなかった子をできる子にするのが教育(中島恒雄著)」という本にこのような注解がありました。

私たちを取り巻く諸問題には完全無欠な答えなどありません。あるのはいくつかの可能性のある答え、完全とはいえないまでも他のものよりはまだましだといえる程度の数々の答えがあるだけです。

大人になって社会人として生きていくとき、ぶちあたる問題に、これこそが絶対正しいという正解などあるわけがありません。いろいろ異なる多数の正解があっていいのです。大切なのは、解答に至る思考過程であり、正解を導き出す論理展開です。

正解を探し出す教育や、親や教師が正解を探し出してくれる教育は、逆境に直面したときに不安定な選択、つまりこの仕事を辞めるか続けるか、という選択のみにたどり着いてしまいます。

「これが正しい」という判断基準がないので、そのような極に逃げてしまうのです。

そこででそのような部下には、「失敗から学ぶことが出来る」ということを学ばせる必要があります。

 

逆境に弱い原因

逆境に弱い部下がいることの背景には、育ってきた環境が大きく関係している可能性があります。

「モンスターペアレンツ」という言葉が出てきてから久しくたちますが、今はまさにそのような親から育ってきた子供が少しずつに社会に出始めています。

ある幼稚園では、学芸会に際しあらかじめ親から「子供がこの役をやりたい」と担任に要求し、それに答えないと逆上して担任の悪口を保護者同士で言い合うということがありました。

また他の幼稚園では、一人だけ主人公になるのは不公平だとして、すべてこどもを主人公にするといったケースもあります。すべての人が主人公の奇妙な演劇が始まるのです。

さらに最近では組体操など昔から続いていた「危険な」スポーツを学校に取り入れないようにするという風潮になっています。

このことに関してはけが人も出ていますので是非は問いませんが、問題なのは「子供が逆境やストレスに全く遭わないように守らなければならない」という間違った理論、つまり過保護です。

ある程度大人になっても、息子が自動車で反則キップを取られても親が変わりに反則金を払うとか、面接に落ちたら試験官が悪いという慰め方をする人もいます。

 

自分の荷は自分で担わせる

では逆境に弱い部下をどのように指導するべきでしょうか。それは「正しい仕方で注意すること」そして「自分の荷は自分で担わせる」ことが必要です。

「正しい仕方で注意する」ということには、感情のまま注意しない、ということや本人の人格を否定しないということが含まれています。

そして、プライドの高い部下にとってデリケートな作業である、「注意する」という行為をする前に、思いつきではなくよく考えてからするようにしましょう。

部下がそのようなプライドが高くなっていることにはどんな原因があるか、どんな言葉を用いればよいかといったことなど時間を取って考えるのです。

そのようにしっかりと選択された言葉は、部下のプライドを不必要に傷つけず物事の真意を伝えられます。ただし言うべきことはきちんと言わなければなりません。

また、「自分の荷は自分で担わせる」のです。プライドの高い人は誰かに責任をなすりつけようとする傾向があります。

すぐに辞めてしまうことを恐れてそのことを曖昧にするなら本人の成長はおろか、なすりつけられた人の感情にも対処しなければならない、という二次的被害も起こりかねません。

 

過干渉にならないようにしよう

「マイクロマネジメント」という言葉をきいたことがあるでしょうか。これは管理者である上司が部下の業務に対して過干渉することです。

部下の作業の細かいところまで指示を出すことで上司は安心するかもしれませんが、それは一時的な安心にすぎません。

それは部下の自主性や創造性をも破壊してしまっているのです。

たいていマイクロマネジメントを行っている上司は、自分自身がそうであるという自覚を持っていないため、注意が必要です。

そして、とりわけプライドが高い部下には無意識にそうしてしまうかも可能性があります。それは不安という要素から、部下を信頼出来ていないということからきているのでしょう。

部下へマイクロマネジメントを行わないために、まずその部下の良いと思う点を10個書き出してみましょう。もし思いつかないのなら、その人をさらに知る必要があります。

そして、その部下の長所に関係した仕事を完全に任せてみてください。

まだ信頼できないなら影響力が少ない、小さな仕事でも問題ありませんが、大事なのはそれを完全に任せること、そして任せた仕事は不必要に干渉しないことです。

また、進捗状況を逐一確認する代わりに報告や連絡が大事であることを伝え、その頻度も部下に任せてしまってください。

そのように部下を信頼していることを表すことは、部下のプライドを傷つけず自尊心を高めることが出来ます。

 

給料や役職ばかり気にするプライドが高い部下への指導法

昇給を目的とする部下

とある国の調査では「人生で最も大事なものは何か」という質問に対して、その一位が「お金」だったそうです。この傾向は特に発展途上国や最近発展してきた国に顕著にみられます。

これと同じ質問を日本人に聞くと「お金より大事なものがある」と答える人が多いですが、それは「お金を人生の目的とするのは間違っている」ということに気がついているからでしょう。

しかし実際にはそれより大事なものが何か、曖昧ではっきりした答えが見つかっていないので、多くの人は無意識に物やお金あるいは立場を人生の目的にしてしまいます。

そして会社では給料の額や昇給を成功と結びつけてしまいがちになります。

そのような環境の中では、プライドが高い部下は自分のことを過大評価しているので、自分の給料や立場について常に不満を持っていることが多いです。

もしかしたら、会社の環境ではなくそのプライドが高い部下は子供の時、親から時間よりも物を与えることによって愛を示されていたのかもしれません。

ただ共通することとして、会社で誰かの役に立ちたいとか、仕事そのものにやりがいや楽しみをみいだすよりも、「昇給」することだけに関心があるということです。

しかも例えそのような部下が昇給しても、やはり不満を持つことになるでしょう。金銭的報酬には持続性がないからです。

 

昇給以外で動かす方法

昇給を目的としている部下に昇給以外で動かす方法はあるのでしょうか。デール・カーネギー著「人を動かす」という本には次のような実例が載せられていました。

ある日の夕方、帰宅してみると末の息子ティムが居間の床の上にひっくり返って泣きわめいていた。ティムは、その翌日から幼稚園に入るのだが、行くのがいやだとダダをこねているのだ。

いつものスタン(ティムの父親)だったらティムを子ども部屋に閉じ込めて、「幼稚園に行くんだ。聞きわけなさい」とどなりつけたことだろう。それで、ティムはいや応なく幼稚園に行かされることになるわけだ。

ところが、そういうやり方では、ティムを入園させることができても、幼稚園を好きにならせることはむずかしかろう。

あなたも部下に嫌な仕事を無理やりさせることは、権限を使えば可能でしょう。

しかし部下の心は動かせません。ではどうしたらよいのでしょうか。続きはこうなっています。

そこで、スタンは、まず椅子に腰を下ろしてこう考えた。「もしわたしがティムだったら、幼稚園に入る一番の楽しみは何であろう?」スタンは奥さんと二人で、幼稚園でやる面白い事、たとえばフィンガー・ペインティング(指に絵具をつけて絵を描くこと)、唱歌、それに新しい友達など、いろいろ考えてリストを作ってみた。

そこで作戦開始だ。「まず妻とわたし、それに長男のボブも動員して楽しそうに台所のテーブルの上でフィンガー・ペインティングを始めたのです。やがてティムが台所をこっそりのぞき込む。

そのうちに自分も入れてくれと言い出す。『ティムはだめ!幼稚園でフィンガー・ペインティングのやり方を教わってからじゃないとだめだよ』そのあと、わたしは興奮を抑え切れないといった調子で、さきほどのリストの項目を挙げ、幼稚園の楽しさをわかりやすく話してやったのです。

そして翌朝、自分がいちばん早起きしたらしいと思いながら二階の寝室から居間に降りてみると、ティムが椅子で眠っているではありませんか。『こんなところで何してるの?』とたずねると、『幼稚園に遅れるといけないから、ここで待ってるの』といいます。

どうやら家族全員が夢中になって楽しんだおかげで、お説教やおどかしなどではとうてい望めない「幼稚園に行きたい」という気持ちを起こさせることができたようです。

この話は小さな子供に対してしたことですが、人間の本質は幼少の時のそれと大きな変わりはありません。この事実は、プライドの高い部下を動かすことにも応用が効きます。

まずスタンのように上司であるあなた自身が仕事を楽しまなければなりません。その後部下にその楽しさを伝える必要があります。

興味深いことにスタンは幼稚園で行う面白いことのリストをあげましたが、それをすぐに全部知らせるのではなくフィンガー・ペインティング1つに絞りました。

そしてそれに子供が関心を持った後にそのリストを知らせたのです。

あなたも上司として自分の行っている仕事の面白さややりがいを知っているはずです。

それらすべてをすぐに伝えようとするのではなく、部下が何か一つ興味を示した後にそれを伝えておくのは良い方法でしょう。

 

部下の立場になって考える

スタンは「わたしがティムだったらどうか」と、子供の立場に立って考えました。「椅子に座って」じっくり考えたのです。

上司と部下は考え方が違うのは当たり前です。

しかし上司は部下の時代を経験してきました。その点でいえばあなたのほうが部下を理解しやすいはずです。

どうしたら部下が昇給以外でこの仕事に興味を持つか部下の視点でじっくり考えてみましょう。

もし自分と同じ視点で物事を見ていることが伝わったのなら、そのプライドの高い部下はあなたを尊敬するに違いありません。

周りと比較するプライドが高い部下への指導法

比較によってプライドを保つ部下

自分を周りといつも比較している部下がいます。

もちろんある程度の比較は意欲や改善につながりますが、チームの輪が乱れたり、別の部下に悪影響がでたりするほど他の人の優位に立ちたいと思っている部下には注意が必要です。

そのような部下もやはり育ってきた環境に大きく影響されているはずです。

子供のころから兄弟やクラスメートと比較され、「あの人はこうしているのになんであなたは出来ないの」とか「あの人はあれが出来たのだからあなたもそう出来るはずだ」といわれて育ってきたとしたら、他の人との比較によって自分のプライドを保つという思考形式が出来上がってしまうのも不思議ではありません。

そのように他人との比較で自分のプライドを保つ部下は、仲間、特に自分より年下の仲間が自分より目立ち始めると、悪口を言ったり、意気消沈したりして立ち直れなくなってしまう傾向にあります。

 

上司が模範を示す

まずは上司であるあなたが、部下のことを仕事のできる人や周りと上手くやっている他の人、あるいは成功している自分自身と比較してしまっていることはないでしょうか。

そのような気持ちは「あの人を見習いなさい」とか「何でこんな簡単なことが分からないんだ」というような言葉になって表れてしまっていることもあります。

しかしこのようなことを言われて「頑張ろう」という気持ちになる人はほとんどいません。プライドが高い部下なら、自分の良さに気付いてくれない上司に対する信頼を失うことにもなるでしょう。

もちろん褒めるときも他の人と比べて褒めないようにしてください。もしそのようにしてしまうと、その部下が失敗したときに同じように仲間と比較されているのだろうな、と思うようになります。

「君がいてくれて本当に感謝している」「君だからこの仕事を頼みたいのだ」など上司が積極的に部下を認めてあげ、感謝や褒め言葉を言うことを習慣にしてみましょう。

上司がそのようにするなら部下も自然とそのような雰囲気になるものです。

 

部下を理解していることを示そう

部下同士の嫌がらせが起きた場合、上司が介入せざるを得ない状況が出てくることがあります。

もちろん大人同士なので基本的には本人同士で解決してほしいものですが、事が大きくなってからでは解決するのが難しくなります。

職場で嫌がらせが起きた場合、たいていはその原因となること、未解決の不和があるため、何も知らないで物事に介入すると誤解を招き、不審がられてしまうかもしれません。

そうならないためにも、部下との意思の疎通、コミュニケーションが大事です。問題をひとまとまりにしないで、部下一人一人について考えるようにしましょう。

また、自分が何を言うかだけではなく、どのように言うかにも注意を向ける必要があります。

さらに無意識にどちらかを責めてしまうような言い方を避けることは大事です。

人は責められていると感じると自己防衛本能が働いて反論するようになり、会話がスムーズに進まなくなるからです。

これはエドワード・E・ジョーンズが提唱する心理学用語「セルフハンディキャッピング」と呼ばれるもので、基本的に他人からの評価が下がるのを防ぐ、自らのプライドを守るための働きとして使われます。

よく試験の前に「俺は全然勉強してないんだよね」とか「昨日寝てないから本調子じゃない」という人はいませんか。

それは自分の失敗を外的要因にゆだねて、他人からの評価が下がるのを防ぐのと同時に、自分自身のプライドを守るためのものです。

このように自分のプライドが傷つくことが予想されるとセルフハンディキャッピングが働き、その脅威を避けようとするために反論しようと必死になり物事の真意が伝わりづらくなります。

「どうして~したんだ!」というような言い方をする代わりに、「なるほどね」と理解していることを示してから、「じゃあさ〜」と解決の糸口を探しましょう。

 

主体性のある部下に育てる

他の人と比較する部下にならないようにするためには、部下に主体性を持つように指導する必要があります。日本の教育は自主性を重んじるあまり主体性を潰してきました。

ここでいう「自主性」のある人とはやるべきことを人に言われる前にやる人のこと、そして「主体性」とは自分で考えてやるかやらないかを判断出来る人のことです。

主体的な人は自主的な人よりも柔軟で幅のある考え方が出来ます。もちろん自主的にやることもとても大事なことですが、主体的な人は他人と比較しなくても自分の自尊心を高めることが出来ています。

そのためには上司が指示を出す場合、とにかく言われたことをやれ、というのではなくその指示がなぜ重要なのか部下に考えてもらう必要があります。

そして上司は出来るだけその答えを出すのではなく、その指示の背後にあることからなぜそれが必要なのかを部下自身が答えを出すように導くように対応しましょう。

朝礼をする、あいさつをする、といった簡単な事でさえ、その理由を理解すれば部下は主体的にそれを行うようになり、それが出来ない仲間を自分と比較して見下すのではなく、その仲間の自主性を認めるようになります。

 

素敵な上司になるために

昨今は人材不足に悩まされている企業も多く、良い部下に恵まれることを望む上司はたくさんいます。しかし逆もまたしかりです。

上司は部下に良くも悪くも強い影響を与えます。では良い上司とはどんな上司のことでしょうか。

それは部下を成長することが出来るのと同時に、自分自身も部下から学ぶ姿勢のある人、と言えるでしょう。

上司ならだれでも部下に指示を出すことが出来ます。しかし、部下を成長させることが出来る上司はそれほど多くいません。

自分の先輩から学ぼうとする人はたくさんいます。しかし、自分の部下から学ぼうとする人はあまり多くいません。

その理由はプライドが許さないからです。

でも視点を変えれば部下から学べる要素はたくさんあります。そしてそのような姿勢は部下から見下させるどころか敬意を抱かれるでしょう。

まとめ

リーダーの教科書!プライドが高い部下と最高の関係を築く18のコツ

 

大前提「褒め言葉に注意する」

・プライドの高い部下とは

・8割褒めて2割注意する

・上手な褒め言葉とは

・褒めることを習慣にしよう

・間接的に褒めてみよう

逆境に弱いプライドが高い部下への指導法

・すぐに辞めてしまう

・失敗から学ぶことが出来ることを学ばせる

・逆境に弱い原因

・自分の荷は自分で担わせる

・過干渉にならないようにしよう

給料や役職ばかり気にするプライドが高い部下への指導法

・昇給を目的とする部下

・昇給以外で心を動かす方法

・部下の立場になって考えよう

周りと比較するプライドが高い部下への指導法

・比較によってプライドを保つ部下

・上司が模範を示す

・部下を理解していることを示そう

・主体性のある部下を育てる

・素敵な上司になるために

「最近の若者はけしからん」

およそ5000年前のエジプトの遺跡から見つかった書簡にも、象形文字でそのようことが書かれていたそうです。

所説は様々ですが古今東西この問題は解決していません。それくらい部下への教育というのは、ハッキリとした解決方法が見つからない問題とも言えるでしょう。

しかし、あなたが真摯な態度で接すれば、きっとその部下もあなたの気持ちを感じ取ってくれるはずです。

あなたがプライドの高い部下と最高の関係を築ける素晴らしい上司になれるよう、この記事が少しでも役立つことが出来れば幸いです。

コメント コメントが多い記事もあります。読んでみるとモチベーションアップに繋がります。

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