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心底腹が立った時にやってほしい、「怒りのコントロール術」20選

ストレス

誰にでも、腹が立つ!むかつく!怒った!という場面が一度はあるはずです。

その怒りを爆発させてしまったとき、「なんであんなこと言ってしまったのだろう」「なんてみっともないことをしたんだ」と後悔することはありませんか。
生きている限り、怒りやイライラを引き起こす人や出来事との接触を完全に避けることはできません。

しかしそれに対する自分の反応はコントロールできます。そして、怒りのコントロールは難しくありません。

そこでこの記事では、怒りをコントロールするための方法についてお伝えします。

どんなに腹が立っても怒りの感情をどのように表わすか自分で選び、精神的にゆとりのある生活を目指してみましょう。

 

心底腹が立った時にやってほしい、「怒りのコントロール術」20選

 

怒りのデメリット

怒るのは正しいこと?悪いこと?

怒りは人間の中でも最も強い感情の一つです。この怒りという感情とどのように付き合っていくべきかは、古今東西で色々な議論がなされてきました。

例えば、今から2,000年ほど昔にギリシャの哲学者アリストテレスは、感情を浄化し解放することを「カタルシス」と呼び、怒りを表現することによって心の爽快感が生じると考えていました。

一方でアリストテレスよりさらに1000年も前に古代イスラエルの賢王ソロモンは、「怒ることに遅い者は識別力に富み、短気な者は愚かさを高めている」という格言を残しています。

確かに怒りを感情に任せて吐き出してしまえば心はスーッとするかもしれません。しかしその後の何とも言えない不快感も認めなければなりません。そして怒った後に生じる結果も予期すべきです。

ではあなたはどう思いますか?怒るのは正しいことですか?悪いことですか?

 

怒りの発散は効果がない

アリストテレスのカタルシス理論は長い間支持されてきました。しかし、近年になって怒りに関してさまざなことがわかってきています。

例えば、アイオワ州立大学の心理学者ブラッド・ブッシュマンの研究によると、「怒りを表わすと、実際には攻撃性が増す」としています。

彼の研究報告によると、サンドバックを使って怒りを吐き出そうとした人は、そうしなかった人より攻撃性や残酷性が2倍増したようです。

カタルシス理論を読み怒りの発散に関して好意的にみている被験者でも、サンドバックを叩くとさらに叩きたいという傾向が強まったそうです。

つまり怒りを発散させようとして怒りを表すと、さらに怒りやすい人間になるということです。

 

怒りがもたらす病気

実際のところ、怒りを発散することは益にならないどころか有害になることすらあります。

例えば、病気の原因は遺伝や生活習慣などさまざまな要因がありますが、負の感情によるストレスがほとんどの病気の直接の要因、あるいは病気を悪化させているとわかってきました。

医師であり著述家でもあるS・I・マクミレンは、その著書「こんな病気はなくなる」の中で

我々のかかる病気の大半は、恐れ、悲しみ、ねたみ、恨み、憎しみなどの感情が原因であることを医学は認めている。

これらの感情に起因する病気は全体の60%からほぼ100%とみなされていて、推定値は一様ではない。

と述べています。

とりわけ怒りは心臓病のリスクをもたらします。

ニューヨークのデーリー・ニューズ紙によると「かんしゃくを起こしたり、機嫌が悪くなったりするとすぐにけんか腰になる人は、心房細動と呼ばれる不整脈を起こす可能性が高い」としています。

また、研究者たちの調査結果によると怒りやすい人は不整脈を起こす可能性が30%も高いようです。

相手が悪いことをしているのを見て腹を立てているのに、実は自分が一番被害を被っているとしたらそれはとても残念なことではないでしょうか。

 

それって男らしいこと?

多くの人は少なからず「怒ることを抑えたい」と思っていますが、中にはは怒ることは「男らしい」「格好いい」と思っている人もいます。

「自分は怒れない弱々しい人間なので、言いたいことをハッキリ言って怒れる人間になりたい」と思っている人もいるかもしれません。

しかし怒ることは本当に男らしいのでしょうか。格好いいのでしょうか。

確かに怒らなければいけない状況で何もしないのは問題があります。自分の子どもが何か悪いことをしたときに、子どもを叱るのは正しいことです。

しかし、その場合もその怒りは制御されたものであるべきです。

感情のままにコントロールされていない怒りで子どもの行動を押さえつけるなら、一時的にあなたの言うことを聞くかもしれませんが、本質的な解決にはなりません。

親が怖いから一時的に止めるだけで、その子どもは本当に納得しているわけではないため、親の目の前以外では同じことを繰り返すことになります。

賢明な親なら毅然とした態度で、そして同時に子どもが納得できるようになぜそれが間違っているかを話し合うはずです。

このように考えると本当に男らしいのは怒るという行為そのものではなく、「怒りをコントロールすること」と言えるのではないでしょうか。

そして本当に怒らなければならないというのはまれな状況であり、ほとんどの場合怒りを表す必要はありません。

 

怒ると元気がなくなる

怒ることによってモチベーションを上げようとする体育系の人がいます。しかしそれはあまりすすめられることではありません。

怒ることによってノルアドレナリンが出ますので一時的に元気になる、と感じるかもしれません。

しかし、さんざん怒った後はぐったりと疲れてしまいませんか?スポーツをした後の爽やかな疲れとは違い、心身共に疲れ果てた感じになると思います。

それは、怒るときに元気になったというよりは追い込まれているだけです。それは緊張感や恥をかいたときのあせりに近いものです。

そのため、一時的に元気が出てもすぐに疲労に変わってしまうのです。せっかくのエネルギーを怒ることにではなく建設的なことに用いたいものです。

 

怒りが生む問題

英国の作家トマス・フラーはこのように書いています。

「怒りに駆られて行動してはならない。それは嵐の中を船出するようなものだ」

嵐の中を船出する人を見かけるなら、それは愚かなことだと感じるでしょう。怒りに駆られて行動するなら周りからは同じように見られます。

嵐でコントロールできない船のように、感情のままに出した怒りはどこに向かうか分かりません。理性という舵が効かなくなるからです。

そして、嵐の中で船は深刻な状況になります。今まで培ってきたものが崩れ去ってしまったり、人生そのものが台無しになってしまったりするかもしれません。

制御できなかった一度の怒りも、今まで一生懸命築き上げてきた友情、信頼、ビジネスチャンスなどが一瞬で崩壊することさえあります。

そのような認識が広まり、近年では米国発信のアンガーマネジメント呼ばれる心理技術を企業や学校が積極的に取り入れるようになっています。

これは怒りを抑えるのではなくそれにどう付き合うか、つまりコントロールする方法です。

怒りをコントロールする方法

怒りの原因を分析しよう

怒りを心理学的にみるならば「防衛機制」と呼ばれるもので説明することができます。

少し難しい言葉ですが平たく言うと「自分自身の不安な感情に押しつぶされないように、それを怒りという感情に置き換える」という人の心理です。

例えば、原因不明の病気で苦しんでいる年配の人や受験が間近に迫っている学生が、身近な人の何気ない一言にカッとなったり、ときには暴言を吐いたりすることがあります。

それは現実を直視するのを避けるために「防衛機制」が働き、不安をより強い感情である怒りへ置き換えることで自分自身を守ろうとした結果と言えます。

他にも「あいつのせいでこうなった」とか「あの人が自分を嫌っているのだ」なども一種の防衛機制が働いています。

はたからみると「八つ当たり」だったり「責任転嫁」あるいは「明らかにあなたがその人を嫌っている」と思えるようなものも、本人の無意識のところで心理が働いているので本気でそう思っています。

自分自身を守ろうとする行動は正しいことですし、必要なこともあります。しかし防衛機制が暴走して人に迷惑をかけたり、みっともない行動をしたりしないようにしたいものです。

そのためには正直に自分の怒りの原因を分析する必要があります。そこでこのように自問してみましょう。

「自分の怒りの本当の原因はどこにあるのだろうか。自分の怒りは本当に正当だろうか。自分の愚痴を聞いてくれている人はあきれていないだろうか」

自分自身の怒りの原因を知ると、怒りを制御するのはかなり容易になります。

自分の感情に正直に向き合うことは少し勇気がいりますが、自分の培ってきた大切なものを失わないために、ぜひ怒りをコントロールできるように分析し、訓練していきましょう。

 

他の人に期待し過ぎないようにしよう

怒りの原因には「期待」もあげることができます。

他の人に過大な期待をしたときに、それが期待通りに進めばいいですが、上手くいかなかった場合ガッカリしてしまい怒りを感じるのです。その期待が高ければ高いほど怒りの度合いは増していきます。

例えば、「わたしはこんなにしているのになぜあの人は感謝も言わないのだろう」と腹を立てる人がいますね。これも自分の行為に関して感謝という期待をしているからです。

その背後には物事を自分がコントロールしたいという気持ちがあります。すべての人が自分の思う通りに行動することはありえないので、そのような人はいつも怒っているのです。

これを解決するために、人は自分の期待している通りに動かないことを認めて、他の人何かをしてあげるという行為そのものに喜びを感じてみてください。

たとえ感謝されないでガッカリすることはあっても、それ以上に強い感情である怒りにまでは発展することはないでしょう。

冒頭で紹介した賢王ソロモンはこのような格言も残しています。

「義に過ぎる者となってはならない。また、自分を過度に賢い者としてはならない。どうして自分の身に荒廃をもたらしてよいであろうか」

 

「NO」と言える人間になろう

現代社会はストレスに満ちています。仕事のストレス、家庭のストレス、受験のストレス、就活のストレス、あげればきりがないほど、たくさんのストレスに悩まされています。

このようなストレスが要因で些細なことで怒ってしまうことがあるでしょう。そこで、このストレスの要因を減らして対処してみてください。

ストレスの要因を減らす方法の一つは「NO」と言える人間になることです。これは他の人に迷惑をかけてはいけないと教えられている私たち日本人が苦手とすることです。

しかし「NO」と言わないことによって仕事や家事、雑用を溜めこみ、イライラして不必要な問題を起こすならもっと迷惑をかけることになります。

まずは、できることと、できないことをハッキリと見極めるようにしましょう。すぐに答えが出せないときは「少し考えさせてください」と言ってみることも大切です。

人から投げられたボールをすべて受け止める必要はないのです。そして敬意を込めて断れば、大抵嫌な感情はもたれません。

先延ばしにするのはやめよう

ストレスの要因を減らす別の方法として、物事を先延ばしにしないことも有効な対処法です。

やるべきことは今やらないからといってなくなるわけではありません。いつか必ずやらなければならないのです。

そして、やっていない自分の姿は徐々にストレスになってきます。

期限が迫ってくると「なんで自分ばかり」とイライラして他の人に八つ当たりしてしまうことになります。

やるべきことをストレスを溜めずに進めるには、「To Doリスト」をつくってみることがおすすめです。

To Doリストとは、「するべき」ことをまとめたリストのことで、するべきこと(タスク)や、その期日、優先順位、などを見やすくメモ帳やノートなどに書き出して、見える化しながら管理することです。

もちろん手書きにしなくても、最近ではパソコンのソフトやスマホアプリなどが出ているので、簡単に管理することができます。

リストは終わったものから順に消していきます。そのようにすると今やるべきことがわかり、達成していることを感じることができストレスは軽減していきます。

 

怒るのが癖になっている?

もしかしたら、怒りがコントロールできなかったり、無意識に怒ってしまうのは、あなたの脳が怒ることを癖にしてしまったからかもしれません。

私たちの脳には可塑性(かそせい)があります。これは簡単に言うとボールのように凹んでも元に戻る弾力性と違い、粘土のように凹んだ形が維持される性質です。

つまり、ある思考を繰り返していると、だんだんとその思考や考え方、習慣が癖となっていきます。

それは「けもの道」のようなものです。

ある目的地に行くために、草原の中を人や動物が何度も行き来します。すると最初は草原だった場所も、草がしおれて道になります。これが「けもの道」です。

けもの道はある意味では便利ですが、もしかしたらもっと近いルートが草原に隠れている可能性もありますよね。

私たちの脳もある一定の考え方を繰り返すといわば「けもの道」が出来上がり、その思考や考え方しかしなくなってしまいます。

 

一度その考え方を完全にやめよう

やればやるほど慣れていく脳のこの特色は、勉強や運動のように正しい目的で使うと非常に有用な働きをします。

しかし怒りのような負の感情に働くとかなりやっかいです。以前はあまり怒らなかったのに最近はすぐに怒ってしまうと感じるなら、怒りのけもの道が出来上がっています。

では、怒ることが癖になっている場合どうしたらよいのでしょうか。

けもの道は誰も通らなくなければまた草が生えてその道はなくなります。同じように怒りへのけもの道も、その考え方を完全にやめれば必ずなくなります。

そこで、今の思考や考え方が自分にとって損であるということを思い起こしましょう。

そして自分の思考パターンを分析し、それをやめるように意識的に努力します。怒りが起こる思考パターンに陥ったら深呼吸するなどして一度考えるのをやめてみましょう。

最初はとても難しく思えるでしょう。しかし二度目、三度目は最初より楽になるはずです。

 

怒りやすい人を友にしない

あなたが怒りやすいと感じているなら自分の交友関係も考えてみる必要があります。「朱に染まれば赤くなる」とは良く言ったもので、周りから多かれ少なかれ必ず影響を受けています。

「自分は人に影響を受けないから大丈夫」と思っている人もいるかもしれませんが、人に影響を受けているから交友関係を楽しんでいるのではないでしょうか。

その人と一緒にいるから楽しかったり、元気になれると感じているなら良い影響を受けていることになります。そうであるならやはり悪い影響も同じように受けていると考えられるでしょう。

そして、残念なことに私たちは良いことよりも悪いことの方が影響しやすいものです。

怒りをコントロールしようと努力していても、周りの友人の愚痴をいつも聞いていると自分も同じように怒りやすい人になってしまいます。

もしいつも愚痴を言う人が周りにいるなら、それは自分にとって損であることを説明してあげましょう。そして、自分の感情を表す方法が怒り以外にもたくさんあることを教えてあげてください。

そう伝えて怒るようならその人はあなたにとって付き合うべき友人ではなかったことになります。しかしそれによって感謝してくれるのなら、その人はあなたにとってかけがえのない友人の一人になるでしょう。

また、相手の考え方に簡単に同調しないようにしましょう。同調してしまうならその考え方は癖になってしまいます。

そして、できれば怒りやすい人ではなく、怒りを抑えようと努力している人を友人にしましょう。

怒りが押さえられる人は怒りに陥らないようにするための思考パターンを知っているはずです。その思考の仕方を学び実践してみましょう。

 

8割主義を目指そう

完璧主義の人は常にイライラしてしまいます。それは自分自身にも完璧を期待するのもありますし、人の欠点に注目し期待し過ぎることがあるため、イライラしたりガッカリするからです。

ここで分かっておきたいのは、私たち人間は欠点だらけです。そこに注目してしまったら常に怒りがつきまとうことになるでしょう。

自分の怒りの原因が完璧主義であることに気づいたのなら、ぜひ「8割主義」に変えてみましょう。

多くの人が認める点だと思いますが、世の中の仕事は大抵8割程度で十分です、残りの2割を終わらせるには、それまでの8割と同じかそれ以上の時間や労力を費やすものです。

これは仕事だけではありません。自分自身も8割程度で十分です。どのみち100%はありえないのですから。「自分はこのままでいい」という心の余裕は平穏な生活をするカギです。

でも、これはもちろんベストをつくさないとか、ことなかれ主義になれというわけではありません。私たちは常に向上心を持つべきです。

しかし、だからと言って今できていないことに注目してイライラするのは残念なことです。心理学者のリチャード・カールソンは自著「小さいことにくよくよするな!」の中でこのように書いています。

「人生のあらゆる場面で完璧主義を捨てるようになれば、人生はそれ自体で完璧なことに気づくようになる」

 

甘やかされて育った人向けの対処法

甘やかされて育った人は、自分の思い通りにいかなかったり上手くいかなかったりすると、それは他人の責任だ思いすぐに腹を立ててしまいます。このことについて、ある心理学者はそれを「エンペラー症候群」と名付けています。

映画「ラストエンペラー」で皇帝溥儀が自分の権力を見せつけるために宦官に緑の墨汁を飲ませるという印象的なシーンがありましたが、親が子どもを好き放題に育ててしまうと、自分のことを皇帝おもいこんでいるかのように人は何でも言うことを聞いてくれる、と勘違いしてしまいます。

そこまではいかないかもしれませんが、「なんでこの人はこんな当たり前のことをしないのだろう」とイライラしている傾向があるなら注意が必要です。

自分は皇帝ではない、人は自分の思い通りに動いてくれない、といつも言い聞かせるようにしましょう。

 

怒りの感情を大切にしてコントロールしよう

怒りやすい人は、自分に対しても他人に対しても関心が強すぎる人です。他の人に無関心な人は怒りません。そもそも興味がなく、そのような無駄な体力を使いたいとも思わないからです。

怒ることと他人の関心に関して扱われた興味深い実験をご紹介したいと思います。

スペインのバレンシア大学の研究者は、30人の男性被験者に怒りの感情をかきたてる文を読ませてから脳の状態を調べるという実験をしました。

その結果怒ることが、肯定的な感情の経験と関係し、親密さを引き起こす「脳の左前頭部」の血流を増加させることを発見しました。

研究者たちはこの結果から、怒っているときには怒りを引き起こした対象や相手に対して「より親密になりたい」という積極的で前向きな動機が働いて、怒りの感情がわくのだということが導けるとしています。

確かに言いたいことを言って激しく喧嘩した後、お互い分かり合えて大親友になったという人もいるでしょう。いつも怒っている人は実は自分が仲良くなりたい人かもしれない、と思うとなんだか複雑な気持ちになりますね。

このように怒りはそれ自体が悪い場合でないことがあります。大事なのは怒りそのものを我慢して抑えるのではなく、それをコントロールすることにあります。

怒りやすいと悩んでいる人は、それは他の人に対する強い関心の裏返しであると捉えて、その感情を大切にして上手に付き合っていくようにしましょう。

怒りの感情を愛情にかえるよりも、無関心の人が人に愛情をもつほうが大変なことなのです。

とっさの怒りに対処する方法

とっさの怒りに対処する

日々怒らないように努力してもありえない状況や言動に対して感情が抑えられないで失敗してしまうことがあるかもしれません。

そんな時のために覚えておきたい方法をこれからご紹介したいと思います。

 

その場を立ち去ろう

怒りを和らげるには、自分の気持ちを落ち着けて、楽にする必要があります。

そのために絶対にやってはいけないのは、周りに感情任せに怒り散らすことです。思ったことをすぐ口に出さないようにもしましょう。

怒り散らすことで、周りを不快にさせてしまったり、この人は幼稚なんだなと思われたり、たった一度の怒りで周りとの関係がギクシャクし始めたりと、とにかくいいことはありません。

しかし感情が非常に高ぶって抑えきれないこともあるでしょう。そんなときは、いっそのこと言い争いが始まる前にその場を去ってしまうのは賢明なことです。

そうすることで、言うべきではないことを言ってしまうのを避けることができ、気持ちを落ち着かせるための時間を取ることができます。

立ち去るときはその立ち去り方も大事です。逃げるようにその場を去るのも格好が悪いですし、捨て台詞を吐くなら意味がありません。けんか腰にならずかつ堂々と去るようにしましょう。

「相手のここが納得ができない」ということをハッキリ示し、感情の整理ができないので一度終わりにしたい、ということを堂々と言うのです。毅然とした態度は意外なほどうまくいきます。

また、一度去って5分でもいいので少し時間がおけたなら、早めに話し合いを再開させましょう。そこを先延ばしにすればするほど今度は話し合い辛くなってしまうでしょう。

例えほんの少しの時間であっても一度立ち去って元に戻ると感情が整理されて、信じられないほど話しがスムーズにまとまることがあります。

 

10秒だけこらえる

もし立ち去ることが状況的に難しい場合は、10秒だけこらえてみましょう。

怒りというのは一時的で突発的な感情であることが多く、その持続時間は6秒程度という研究もあります。

怒りを感じたならグッと気持ちを抑えて、「耐えろ。耐えろ。」と念じてみるのです。

10秒こらえることができれば、多少怒りの感情が収まって理性的に状況判断することができるようになりますから、これを使わない手はないでしょう。

怒りっぽいといわれる人を見ていると、むっとしたらすぐに表に出す傾向があるように感じられます。

あのようにすぐに表に出る怒りは、凶器でもありますから、10秒待つことによってその感情の強さを少し抑える必要があるのです。

 

深呼吸をする

べたな方法ですが深呼吸することは怒りの気持ちと闘ううえで非常に効果的であることが実証されています。

強い怒りを感じているときは10秒数えて深呼吸しましょう。あるいは「落ち着いて」「彼の言っていることは気にしない」「気楽にしよう」と自分に言い聞かせてください。

そのときに腹式呼吸にするとより効果的です。腹式呼吸は脳内でアルファ波が出て気持ちを落ち着かせてリラックスする働きがあります。

胸から息をする胸式呼吸だけをしていると浅い息使いになり、緊張やストレスが出る交感神経が働くようになってしまいます。ここで腹式呼吸の方法をご紹介します。

腹式呼吸の仕方

①背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込みます。それを口からゆっくりはきだします

②全部吐き出したと思ったらもう一度吐き出してください。自然にお腹に力が入ります

③息を止めてリラックスします。おなかが膨らみ息を吸い込もうとするはずです

これを何度か繰り返してください。吸うときはゆっくり吸いますが、吐き出すのは吸うときのさらに倍の時間をかけるのがコツです。

深呼吸はすぐに行なうことができ、怒りを和らげるための最善の方法ともいえます。その効果を過小評価しないでぜひ実践してみてください。

 

行動の奥をみよう

相手が行った間違いに対してその行動だけに注目すると腹が立ってきます。しかしその行動の奥を見ることは怒りの感情をコントロースする助けになります。

行動の奥を見るとは具体的に、話し方や振る舞い方の背後にある要因を理解するということです。

「そんなに難しいことは自分には出来ない」と思うかもしれません。しかし誰もがそれをすでにやっているはずです。

自分がやった間違いの言い訳をするときどうするでしょうか。

例えば、待ち合わせの場所に遅刻して相手を怒らせてしまったとき、「道が渋滞していた」とか、「昨日仕事が忙しくて夜遅くまで起きていた」という言い訳をしますよね。

これは自分の行動の背後にある要因を相手に説明しようとしています。

人は間違えてしまった場合、大抵はその理由があります。その理由を知るだけで怒りの感情はかなり抑えられるでしょう。

相手が間違えたことによって怒りがこみあがる前に、「この人は『なぜ』このようなことをしたのだろう」と洞察力を働かせて考えてみましょう。

 

イライラを書き出してみる

怒りを感じたことを人に話すと愚痴になってしまい、あまり印象もよくありません。そんなときは自分のイライラしていることを文字にしてみましょう。

文字にしてみることの利点は、自分の怒りを客観的に見つめることができることにあります。

怒りにまかせて書くので支離滅裂な文になっているかもしれませんが問題ありません。文字はいつでも整理できます。そして意外に冷静になれます。

書き終わったら自分の怒りのパターンを分析してみましょう。自分がどんな言葉や態度が頭にくるのか理解していると、怒りの感情をコントロールしやすくなります。

ただしこの方法の注意点として、TwitterやFacebookなどの知り合いも見ることができるSNSに書くのはやめましょう。

見た人の気分は決していいものではありませんし、部外者な人ならなおさらです。ビズネス上の付き合いの人が見たなら、今後の取引に影響が出ることもあるでしょう。

また、文字だと感情が見えなかったり、誤解をされやすいこともあるため、トラブルに発展することすらあります。

同じような理由で、書いた紙をゴミ箱に捨てるときも、最新の注意を払ってゴミ箱の奥に眠らせてください。

 

「相手する自分はバカだ」と考える

どうしても怒りが収まらないときの究極の方法は、もういっそのこと相手を「心のなかで」バカにしてしまうことです。

「相手は所詮つまらぬことをいっているのだ、それに相手する自分はバカだ」と、心のなかでつぶやきましょう。

しかしこの方法の注意点は、これを絶対に口外しないことです。

周りの人にこのことばを言ってしまった時点で、すでにあなたは相手に負けているも同然です。またそれを聞いた人もあまりいい気持ちはしないでしょう。

この方法のメリットは、相手を心のなかでバカにすることで、「そんなことで怒ってるなんて、お子ちゃまだねえ」と自分の頭の中で思えるからです。

人間は周りより優位に立ちたいという心理を少なからず持っています。自尊心を損なわずに自分のいらいらを抑える方法です。

短気にならないための生活習慣

生活習慣を見直そう

怒りやすいのは生活習慣が原因である場合も少なくありません。

健康的な食事、質の良い睡眠、定期的な運動、これに自分がリラックスできる趣味を持つことができればストレスは軽減し、イライラすることは少なくなります。

当たり前のことですがこれらのことはどうしても見落としがちです。あなたも自分の生活習慣を見直してみましょう。

 

食事に気を付けよう

食生活に気を付けることは身体面はもちろんですが、メンタル面を整えるのにも良い影響を与えます。乱れた食生活はストレス、不安、うつ状態の原因にもなります。

イライラしないために必要な栄養素は、「ビタミン」「タンパク質」そして「カルシウム」です。

このなかでも、カルシウムは一日の食事で不足しがちなので意識的に取り入れるようにしましょう。カルシウムは心の安定剤とも言われるくらい、メンタルをコントロールするには大切です。

このカルシウムを効率よく吸収するためにはマグネシウムが必要です。牛乳で作ったココアは両方がバランスよく入っていますのでオススメです。

ビタミンは意外と一日に必要な十分な量を摂っている人が多いので、基本的にはそれほど気を付ける必要はありません。

タンパク質はビタミンCと一緒に摂ることによって、イライラや不安を抑える働きを促します。タンパク質の豊富なヨーグルトや牛乳をビタミン豊富な果物と一緒にとるなど組み合わせを意識して食べましょう。

もう一つオススメなのはゴーヤチャンチャンプルです。ビタミンCが豊富なゴーヤとタンパク質豊富な豚肉を一緒にとることができるからです。

逆にイライラを招いてしまうのがトランス脂肪酸です。スナック菓子やフライドポテトなどのジャンクフードやケーキ、ドーナツなどの洋菓子に多く含まれています。

これらを多く取り入れるとイライラするだけでなく、他人に対する攻撃性まで高めてしまうとされます。毎日の食事は健康的な食事になるよう心がけましょう。

 

睡眠をしっかりとる

睡眠不足や疲労が続くと常にイライラした状態が続いてしまいます。些細な事でもカッとなってしまい、後で後悔し眠れなくなってしまうという悪循環にもなりかねません。

また、眠りが悪くなると脳内に有害物質が蓄積され、他の人に攻撃的になることもわかっています。

夜眠れないのであれば生活習慣を整えることが大事です。まずどんなに眠れなくても週末を含め、朝起きる時間は一定にしましょう。

そして、日中は太陽の光を浴びましょう。昼間日光をしっかり浴びることによって体内時計が調整されて、生活リズムが正しくなります。

仕事がないからといって家の中でだらだらずっと過ごしていると、体内リズムが乱れ夜眠れなくなってしまい、怒りを引き起こす原因になります。

 

定期的に運動をしよう

運動不足も怒りやすい性格になる一つの要因です。

できればジムに通ったり、ジョギングやサイクリングしたりするのがオススメですが、それができない場合、日常生活で意識的に運動をするようにしましょう。

仕事場まで一駅歩く、エレベータを使わないで階段で上り下りする、近所のスーパーは車ではなく、自転車を使うなどです。このようなちょっとした運動でもするのとしないのとではかなりの差があります。

おそらく、運動するようにするだけで性格がビックリするほど明るくなり穏やかになるのを実感できると思います。

毎日疲れていて運動する気力がないとか、体調が悪くて運動できないという人も、運動することによって疲れにくい体になったり、体調そのものがよくなったりする、という人がたくさんいます。

忙しい日常ですが、定期的に運動する時間をぜひ作ってみましょう。それだけの価値があります。

 

自分がリラックスできる楽しい活動をする

あなたは趣味をお持ちでしょうか。趣味がなくて仕事や家事ばかりに追われていたら怒りが抑えられなくなるのも当然です。ぜひ自分のために自分の時間を作り、怒りを静めるのに役立つ、簡単なリラックス法を学ぶこを始めましょう。

旅行などのおおがかりな趣味もとてもいいですが、手軽にできる趣味を持つのは良いことです。

映画鑑賞、音楽鑑賞、読書、ドライブ、あるいは庭いじりや植物を育てることなど何でもいいので、自分の興味をもてるものを見つけてください。

もしなかなか決まらない場合は、子どものころに好きだったことを思い出し、初めて見るのもいいでしょう。

中でもオススメなのは読書です。英国サセックス大学の研究チームによる実験では「読書」「音楽鑑賞」「コーヒー」「ゲーム」「さんぽ」の5項目が、どの程度ストレスを解消するかの実験を行っていました。

その結果「読書」が他の4項目よりもストレスを解消することが分かったのです。静かな場所で読書をしたとき、たった6分の読書でストレスの68%が軽減している事が分かりました。

まとめ

心底腹が立った時にやってほしい、「怒りのコントロール術」20選

 

怒りのデメリット

・怒るのは正しいこと?それとも悪いこと?

・怒りの発散は効果がない

・怒りがもたらす病気

・それって男らしいこと?

・怒ると元気がなくなる

・怒りが生む問題

怒りをコントロールする方法

・怒りの原因を分析しよう

・他の人に期待をしすぎないようにしよう

・「NO」と言える人間になろう

・先延ばしをするのをやめよう

・怒るのが癖になっている?

・一度その考え方を完全にやめよう

・怒りやすい人を友にしない

・8割主義を目指そう

・甘やかされて育った人向けの対処法

・怒りの感情を大切にしてコントロールしよう

とっさの怒りに対処する方法

・とっさの怒りに対処する

・その場を立ち去ろう

・10秒だけこらえる

・深呼吸をする

・行動の奥をみよう

・イライラを書き出してみる

・「相手する自分はバカだ」と考える

短気にならないための生活習慣

・生活習慣をみなおそう

・食事に気を付けよう

・睡眠をしっかりとる

・定期的に運動をしよう

・自分がリラックスできる楽しい活動をする

 

他人をコントロールしようとするのではなく、自分をコントロールしようとしてこの記事を選んでくださったことは素晴らしいことと思います。

他人は変えることはできません。自分が変わるしかないのです。でももし怒りをコントロールできるならその利点はたくさんあります。

感情的、身体的にいっそう健康になります。不必要な問題を抱え込まなくてすむようになります。そしてあなたの人格に引かれて魅力的な仲間が集まってきます。

最後になりますが長い文章を読んでくださったことに感謝し、この記事が少しでもお役に立てることを願っています。

コメント コメントが多い記事もあります。読んでみるとモチベーションアップに繋がります。

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