ある有名な話があります。豪華客船が沈没しそうなとき、乗客を海に飛び込ませなければいけません。
アメリカ人には「ここで飛び込んだらヒーローになれますよ」と言うと飛び込み、イギリス人には「紳士はこういうときに飛び込むものです」と言い、日本人には「みんなが飛び込んでいますよ」と言うと飛び込むという、各国の特徴を捉えたエスニックジョークです。
イギリス人は「紳士」というイメージがありますが、そういった側面だけではないでしょう。それだと日本人がみな「ニンジャ」だと思われているのと同じレベルです。
イギリス人の性格はどんな特徴があるのか見ていきましょう。
地理・歴史・文化から理解する、紳士の国「イギリス人」の7つの性格
プライドが高い
世界のたくさんの国で使われている「英語」は英語イコールアメリカというイメージがありますが、イギリスが発祥です。
さらに、サッカー(現地ではフットボール)の発祥の地でもあり、クリケットやポロなど独自の文化を持っている国です。
かつて産業革命を起こし、世界の海を統治していたという自負もあり、プライドが高いという特徴があります。なので、イギリスの文化を尊重し、リスペクトしていることを伝えると喜びます。
一方開拓地であるアメリカ人は歴史が浅いことがコンプレックスになっており、誇りよりも実権を大切にする傾向があります。
利益重視
かつて7つの海で商売を行っていたイギリス人は実利主義という側面も持っています。かつて清とはお茶や陶磁器などの取引をしていましたが、アヘン戦争を引き起こし、香港の割譲を迫っています。
インドを植民地にしていたときは東インド会社を設立し、香辛料を中心に貿易を行っていましたが、独立の気運が高まってくることをみるや、利益に見合わないと判断すると迅速に手を引いています。
イギリスは現在もヨーロッパにおける経済の中心地であることは間違いありません。
ライバルはアメリカ?
アメリカが独立したのは1776年で、今から240年も昔のことですが、イギリス人はやはりかつて宗主国だったという気持ちが強く、対抗意識を持っています。今はアメリカが世界の主導権を握っているからなおさらです。
そのため、イギリス人はアメリカ人と間違われることを非常に嫌います。イギリス人に「アメリカ人ですか?」と聞くと途端に機嫌が悪くなることがあるので注意しましょう。
一定の距離を保つ
ヨーロッパ人と言うと陽気で情熱的で、激しいスキンシップをイメージしがちですが、ことイギリス人においては事情が異なります。
過度なスキンシップを嫌がり、人との距離を保つ傾向があります。そのため、スキンシップが好きな国の人たちからは「もしかして嫌われている?」と思われてしまいがちです。
その反面、仲間意識が強く、同窓生や同じグループの仲間に対しては非常にウェットな性格をしています。
島国気質
イギリスは大陸にあるヨーロッパの他の国とは違い、島国です。国土も小さいため、食料など輸入に頼っています。
また、海に隔てられているので独自の文化が育っているという特徴もあります。そのため、性格は島国気質で、どこか内向的であり、外との交流よりも内輪での絆を大切にしがちです。アメリカやオーストラリア、また他のヨーロッパの国々と比較すると排他的でもあります。
その点は、島国なので日本と共通している風土があるのかもしれません。
オブラートに包む
私たちが持つ「ズバズバものを言う」、「イエスとノーをはっきりさせる」といった外国人のイメージは主にアメリカ人の影響を受けています。同じ英語圏でありながらイギリス人は全く逆で、あまりはっきりと主張をしてきません。
表現もはっきりと言うというよりも湾曲的でオブラートに包んだような言い回しを好みます。ある意味はっきりしない性格なので、他のヨーロッパの国々と比較すると特徴的です。
日本にも「玉虫色」と呼ばれるどっちつかずの表現があったり、はっきりさせない文化があることから、この点は非常に似ているのではないでしょうか。
社会活動大好き
イギリスは紳士の国というだけあって、実力があればOKというアメリカ社会とは一線を画しています。そのため、イギリスで成功した人たちは、アメリカンドリームを手に入れたような人たちに多い破天荒な性格というよりも、真面目で、人間性も素晴らしい人が多いという特徴があります。
イギリス社会では、頭が良いとか能力が高いというだけでは評価はされず、ボランティア活動をしているのか、人間性はどうかという点が評価される社会です。
その影響もあって、社会活動や人に社会貢献を評価されるのが大好きという真面目な性格な人が多いのが特徴です。
まとめ
地理・歴史・文化から理解する、紳士の国「イギリス人」の7つの性格
・プライドが高い
・利益重視
・ライバルはアメリカ?
・一定の距離を保つ
・島国気質
・オブラートに包む
・社会活動大好き
同じ島国であるイギリス人と日本人は、地理的状況から歴史や文化も共通する部分があり、人の性格も似ている部分が多いのかもしれません。
こうした共通部分を感じるとより一層イギリス人に対して親しみを覚えるかもしれませんね。
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