成果主義の導入などがきっかけで、いままでは家族経営的な会社であっても、雰囲気がドライに変わり、それに伴い職場いじめが増える傾向にあります。職場いじめは一度始まるとエスカレートし、うつ病や自殺の原因となることもあります。
職場は一日の大半を過ごす、閉鎖的な空間であるだけ、職場いじめがあればそこからどのようにして抜け出すかについては、知っておく必要があります。
特にブラック企業では、ストレスが社長や役員を除く全ての従業員にたまり、職場いじめが発生するリスクが高まりがちになります。
また、職場いじめは意欲や自信を著しく喪失させることにもつながります。
この記事では、そのような職場いじめにあわないように、また万が一職場いじめにあった時に適切な対策がとれるよう、「職場いじめの原因と対処法」についてお伝えします。
もし今職場いじめについて悩んでいる人は参考にしてください。
職場いじめの原因と対処法|イジメを一刻も早く解決する知識8つ
職場いじめの原因4選
社内でのコミュニケーション不全
社内でのコミュニケーション不全は職場いじめの最大の原因といっても過言ではないでしょう。
挨拶をしないところから始まり、気遣いの言葉もかけない、仕事を離れての会話がないなどといったところから職場の雰囲気は悪くなります。
このような状態が続くと、同じ職場にいる上司や同僚に対してネガティブな感情を抱くことにつながります。
人間はコミュニケーションが取れない人に対しては敵意を抱くものです。
周りの人に敵意を与えてしまっては、排除されてしまうことは確実になり、職場いじめの直接原因につながってしまいます。
このようなことは、会社の雰囲気そのものに端を発していることも少なくありません。
職場いじめに遭わないためにも、普段から良好なコミュニケーションを取れるようにしておきたいものです。
仕事能力の違いからくる不満
会社では、お互いが仕事で能力を発揮しながら協力関係を作っています。仕事能力に対する相違も職場いじめの大きな原因の一つとなります。
人間の能力は人それぞれ異なり、当然ながら長所も短所もあります。仕事が早い人はミスが多かったり、仕事が丁寧な人は仕事が遅かったりするものです。
しかし、人はどちらかと言えば長所より短所の方に目が行きがちです。
「仕事が遅い!」「ミスが多い!」といったようなことが不満として蓄積され、職場いじめにつながっていきます。
もちろん、これは会社に採用された本人だけのせいではありません。社内全体の体質がこのようになっていることが原因です。
他の同僚の足を引っ張らないように努力することも必要ではありますが、本人の適性として受け入れてくれるような職場環境でなければ、職場いじめのリスク要因となります。
会社の社風との相性
会社にはそれぞれ独特の「社風」があります。会社の社風に馴染んでいくことで、会社からメンバーとして受け入れられるようになります。
しかし、会社の社風になじめない人は、職場いじめの被害者になってしまう可能性が高くなります。
会社という集団生活では、異質なものを排除する動きが出やすくなるからです。
簡単には「社風」が分かりませんが、長期間継続して勤務していると、その上司や同僚の判断基準や言葉などに「社風」が見えることがあります。
それをとらえ、それに従った生き方をすることがある程度求められることは知っておくべきでしょう。
本人の性格の問題
職場では、チームワークで仕事が進められます。
そのため、不潔な服装やだらしない身なりをしていて、他の社員に不快感を与えている場合や、チームを顧みない仕事の進め方をするような場合も職場いじめにあいやすくなります。
日本人は横並び意識が強く、個性が際立ちすぎると職場いじめの標的にされることも良くあります。
昔と比べると個性が受け入れられるような風潮にはなっておりますが、それでも注意したいものです。
職場いじめの対処法4選
他の相談者を作っておく
職場いじめには様々なレベルや種類がありますが、暴行や傷害が発生するなど無視しているだけではダメなレベルになることもあります。
職場いじめはエスカレートしたときに備え、一人で抱え込まず、上司などの目上の相談者を持っておくようにするとよいでしょう。
職場いじめ防止の部署などがあれば活用することも手段の一つです。
また、上司が職場いじめの加害者であるというケースもあります。その場合は、さらに上の上司や人事担当者などを相談相手として選ぶことが適切です。
また、知人に弁護士、行政書士、社会保険労務士、キャリアカウンセラー、心理カウンセラーなどはいませんか?このような人も職場いじめの相談に対しては相談に乗ってくれるはずです。
資格を取得したばかりの人であればともかく、資格取得後何年かの期間を経過していれば、このような人たちはどこかで、「傾聴スキル」や「カウンセリングスキル」を身に着けているはずです。
その他、法的に戦わざるを得ないときも、これらの知識を持っている人は味方になってくれるはずです。
社外の紛争処理機関を活用する
悪質な職場いじめが長期間続く、社内の人に相談しても解決できない場合などは、社外の紛争処理機関を活用することも解決策の一つです。
社外の紛争処理機関にはこのようなものがあります。
・労働局の紛争調整委員会によるあっせん
・労働審判
・一人でも入れる労働組合(ユニオン)
・弁護士の無料相談会
これらの機関を活用し、場合によっては専門家を交えて交渉することも、職場いじめの加害者に対する圧力になることでしょう。
専門家に相談し、公の場で職場いじめの原因や問題の確認、必要によっては不法行為による損害賠償請求まで行うなど、職場いじめ抑止に対する具体的な実力行使をためらう必要はありません。
また、職場いじめにより暴力が起こり、けがをしたなどの刑法犯レベルになると、警察に相談されるのも良いでしょう。
他の社員がいるところで意思表示をする
職場いじめは、加害者が複数になることもあります。特に加害者が上司である場合などは、周りの同僚まで職場いじめの加害者として加担してくる可能性もあります。
職場いじめは、被害を受けていない人にはそのつらさがわかりません。
一般的なビジネスマナーでは、会社内で大きく感情表現することは好ましくないとされますが、職場いじめに対して黙っているとエスカレートする一方になるため、はっきりと意思表示をする必要があります。
転職を決意するぐらいに至った場合は、その前に立ち向かう
職場いじめに耐えるぐらいなら転職をした方が楽と思うこともあるでしょう。しかし、転職をしても次の会社でまた職場いじめにあうこともあります。
それに、人間関係を理由とした転職は、面接でも不利になりがちです。
転職を決意するくらいの意志があるならば、最悪の場合、その職場いじめをする人と対決することも可能なはずです。
職場いじめに毅然と立ち向かい、怒りの感情をアピールすることで、相手にしっかりと職場いじめに反発する意思を示すことも必要です。
まとめ
職場いじめの原因と対処法|一刻も早く解決するための知識8つ
職場いじめの原因4選
・社内でのコミュニケーション不全
・仕事能力の違いからくる不満
・会社の社風との相性
・本人の性格の問題
職場いじめの対処法4選
・他の相談者を作っておく
・社外の紛争処理機関を活用する
・他の社員がいるところで意思表示をする
・転職を決意するぐらいに至った場合は、その前に立ち向かう
完璧に職場いじめの予防と対応をすることは、なかなか難しいものです。
しかし、日ごろからのコミュニケーションを心がけることである程度は予防することが可能です。
また、運悪く職場いじめの被害者となったときには、泣き寝入りをするより、対応策を適切に実施することが必要です。
職場いじめで会社を辞めることはもったいないことです。
勇気を出して職場いじめに立ち向かい、快適な職場環境を勝ち取れるように頑張ってください!
コメント コメントが多い記事もあります。読んでみるとモチベーションアップに繋がります。