冷え性のこんな症状に悩まされていませんか?
- 夜眠ろうとすると、手足が冷えてなかなか寝付けなかったり、
- ちょっと外に出ただけで、ガタガタと震えてきたり……
- 「さむい・・・」が口癖になっていたり
冷え性だとつらいシーンはたくさんありますよね。しかも、冷え性をキッカケとして、さらに深刻な症状へとつながっていくこともあります。
体の冷えは、手足のしびれや肩こり、頭痛、下痢や便秘といった胃腸の不調などをもたらしたり、免疫力が低下し風邪や病気にもかかりやすくなってしまいます。
そんな冷え性は早く治した方が良いことは分かっていても、なかなか思うように改善ができない人も多いのではないでしょうか。
実は、私たちの身近にはポカポカ体質体質になれる、食べ物や飲み物がたくさんあります。
そこでこの記事では、冷え性を体の中から素早く改善するために、おすすめの食べ物・飲み物を厳選してご紹介します。
「さむい!」が口癖のあなたへ!冷え性を改善する食べ物・飲み物たち
冷え性の原因とは?
冷え性を改善する食べ物・飲み物をご紹介する前に、まずは冷え性にはどんな原因があって、どんな対処が必要なのかを確認しておきましょう。
鉄分が不足している
「鉄分不足の人は冷え性になりやすい」というイメージは、多くの人が持っていると思います。
それはその通りなのですが、そのメカニズムは
- 酸素が不足して、
- 火を燃やすことができないから
です。
鉄分は、血液を通して酸素を体の隅々まで運搬する役割を担っています。そして、酸素が供給されることで、体は熱を作ることができるようになります。
小学生の頃、「真空状態では火が燃えない」という理科の実験をした記憶がある人も多いのではないでしょうか。それと同じようなことが体の中で行われています。
しかし冷え性の人は、酸素が運ばれず体内のエネルギーが燃焼しないので、体は熱を作ることができないのです。
血液がドロドロ
冷え性といえば貧血のイメージがありますが、血液がドロドロで、血流が悪くなっている場合にも冷え性となります。
例えば、肥満体型で手足が冷える人は、血液中に悪玉コレステロールが増えていて、血液がドロドロになっていることが考えられます。
この場合、必要なのは血液をサラサラにすることです。
血液がドロドロのまま放置していると、血栓ができて、命に関わる動脈硬化や脳卒中などを発症する危険性があるので、できるだけ早く対策を始めましょう。
ストレスが多い
例えば、苦手な人にバッタリ会った瞬間を思い出してみてください。体がギュッと萎縮した経験があると思います。
このとき、血管は「収縮」しています。血管は、
- リラックスしているときに拡張し、
- ストレスがかかったときに収縮する
という特徴があるのです。
そして、ストレスが多い生活をしていると、常に全身の血管が収縮している状態のため、血液の通り道が狭まって、血流が悪くなってしまいます。
冷え性を治すためには「ストレスケア」をして、できる限りの時間をリラックスして過ごせるようになることが必要です。
タンパク質が不足している
「ご飯を食べたあと、体がポカポカと温かくなる」という経験はないでしょうか?
タンパク質は、肌や筋肉の素となる重要な栄養素ですが、実は、タンパク質が吸収されるときには体の中にたくさんの熱が生まれるので、体が温かくなるのです。
このことを「食事誘発性熱産生(DIT)」といいます。
3大栄養素である「炭水化物」「タンパク質」「脂質」のDITは次の通りです。
タンパク質 | 30% |
---|---|
炭水化物 | 6% |
脂質 | 4% |
したがって、すぐに体を温めたいときには、タンパク質を摂ることが効果的です。
冷たい食べ物・飲み物の摂り過ぎ
体の中が熱を生み出し、適正な体温をキープできる状態にあれば、多少冷たいものを摂ったところで冷え性にはなりません。
しかし、冷え性体質の人にとっては、アイスクリームや氷の入ったドリンクは、冷え性を加速させてしまうので注意が必要です。
体が充分に熱を維持できないのに体を冷やすことは、ますます冷え性に拍車をかける結果となってしまいます。
冷え性改善にはコレがおすすめ!
鉄分を含むもの
まずは、体中にエネルギーを燃やすために不可欠な酸素を運搬する鉄分を含むものがおすすめです。
鉄分を含むものには次のようなものがあります。
レバー
身近な食材で最も鉄分を含んでいるのは「レバー」です。レバーの中でも、豚→鶏→牛の順で、鉄分の含有量が多くなります。
レバーに含まれる鉄は「ヘム鉄」といって、鉄の中でも吸収性の良いタイプです。
レバーは苦手だという人も多いかもしれませんが、定期的に食べるようにすると冷え性解消に役立ちます。
あさり
レバーがどうしても食べられない人は、「あさり」もおすすめです。
あさりにも、レバーに含まれているのと同じ「ヘム鉄」が多く含まれているので、鉄分を効率的に補給できます。
また、あさり以外に、しじみや赤貝も鉄分を多く含む食べ物です。できるだけ貝類を食生活に取り入れてみましょう。
小松菜
「鉄分といえばほうれん草」というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実はほうれん草よりも鉄分を含んでいるのが「小松菜」です。
ほうれん草 | 小松菜 |
---|---|
2.0mg | 2.8mg |
※鉄分の含有量(100gあたり)
小松菜に含まれているのは、レバーやあさりなどの動物性の食材と違って、「非ヘム鉄」という吸収性が低いタイプの鉄分です。
しかし、カロリーが低いので、安心して多く食べることができるのがうれしいところ。ダイエット中でも安心して鉄分補給ができます。
血液をサラサラにするもの
血液をサラサラにするためには、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らして、善玉コレステロールを増やすことが有効です。
魚
魚には、「EPA」という魚独自の脂肪酸が含まれています。これは、動脈硬化予防の医薬品として使用されるほど、血液サラサラ効果の高い成分です。
コレステロール値を下げるとともに、血液が凝固して血栓を形成するのを防ぎ、サラサラの血流を維持してくれるのです。
EPAが豊富に含まれている魚には、イワシ、サンマ、サバ、マグロ、ウナギなどに多く含まれています。
青魚や、脂の乗った魚に多く含まれるので、積極的に魚を食べるようにしましょう。
くるみ
くるみには、オメガ3系脂肪酸の「αリノレン酸」が豊富に含まれています。
αリノレン酸は、EPAの原料となる成分で体内に入るとEPAに変わります。そのため、EPAと同じ働きが期待できます。
コレステロール値を下げて、血液をサラサラに整えてくれるのです。
ナッツ類は全般的に脂肪酸が豊富ですが、最もαリノレン酸が含まれているのが「くるみ」になります。
くるみは、調理いらずで手軽に食べられる血液サラサラ食材として、ぜひ常備しておきましょう。
毎日おやつに1~2個ずつつまむようにすると良いでしょう。
アボカド
アボカドにも、コレステロールを下げる働きのある「オレイン酸」という脂質が含まれています。
EPAを含むマグロと合わせて食べれば、強力な血液サラサラメニューのできあがりです。
納豆
納豆には「ナットウキナーゼ」という納豆独自の成分が含まれています。
これは、納豆のネバネバ部分に含まれる成分で、血栓を溶解させる働きがあります。その結果、血液がサラサラになるのです。
また、血流改善効果もあることが分かっているので、冷え性の人には積極的に食べて欲しい食べ物です。
たまねぎ
たまねぎには「硫化アリル」という成分が含まれています。この成分は、たまねぎの辛み成分で、たまねぎを切ると目にしみるのは、硫化アリルによるものです。
硫化アリルは、血液が凝固するのを防いで、血液をサラサラにすることが知られています。
ただし、硫化アリルは水にさらすと流出してしまうので、水にさらさずそのまま食べることがコツです。加熱しても問題はないので、好きな方法で調理して食べましょう。
ストレスをケアするもの
ストレスをケアするためにはさまざまな方法がありますが、食べ物・飲み物でもストレスケアができます。
レタス
イライラしてストレスが溜まっているときに最適なのは「レタス」です。
レタスを切ると出てくる白い液には、「ラクッコピクリン」という成分が含まれています。
この成分には、鎮静作用や精神安定作用があり、心が落ち着いてくるといわれています。
1日1回は、レタスたっぷりの生野菜サラダを食べるようにしましょう。
バナナ
くよくよと落ち込む時間が長かったり、不安感が強かったりする場合には「バナナ」を食べましょう。
バナナに含まれる「トリプトファン」という成分には、「セロトニン」という脳内ホルモンの材料となります。
セロトニンは別名「幸福ホルモン」とも呼ばれ、私たちの気分を穏やかにして、幸福感をもたらしてくれる物質です。
もしストレスを抱えていたり、気持ちが落ち込むときは、セロトニンという脳内物質が少なくなっています。
特に、セロトニンが慢性的に少なくなる病気が「うつ病」です。実際にうつ病患者にもバナナが推奨され、精神を上向きにさせる効果があります。
ココア
幸福ホルモン「セロトニン」を増やすために、ココアも一役買ってくれます。
ココアには「テオブロミン」という、セロトニンの分泌を促進する成分が含まれているのです。
ホットココアにして、ゆったりとした気持ちで飲むのも良いですし、ココアパウダーをバナナに振り掛ければ、ストレスケアおやつのできあがりです。
生姜
「体を温める食材といえば生姜」という印象の強い人は多いかもしれません。
実際に生姜に含まれる「ジンゲロール」という成分は、血管を拡張させて血流を促進することが知られています。
そのため、生姜を料理に使ったり、温かい生姜湯を作ったりすることは、冷え性の改善にとても役立ちます。
さらに、生姜には「ストレスを解消する」働きもあるのです。生姜が漢方薬の生薬としても使われるのは有名ですよね。
中でも代表的な漢方薬「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」は、「うつ病」や「自律神経失調症」などのストレスから来る疾患の治療に使われるのですが、この主成分は生姜です。
ホットココアに生姜を加えた「生姜ココア」なら、ココアによるセロトニン増加効果も見込めるので、高い効果が期待できます。
タンパク質を含むもの
タンパク質は、今すぐに体を温めるために有効ですが、冷え性に負けない体を作るためにも役立ってくれます。
肉・魚
タンパク質が豊富に含まれている肉や魚は、毎食欠かさず食べるようにしましょう。
そうすれば、食事をするだけで体内に熱が生まれ、一定期間、ポカポカと過ごすことができるのです。
徹底的にタンパク質を摂取し続けると、体温が1~2度上がることもあります。
体温が上がることによる病気の予防効果やダイエット効果には目を見張るものがあります。低体温の人は、ぜひチャレンジしてみてください。
卵
卵にも豊富なタンパク質が含まれています。
その上、卵は体内で合成できない全ての必須アミノ酸を含んでいる「アミノ酸スコア100」の食べ物です。だから卵は「完全食品」とも呼ばれています。
完全食品である卵を食べると、食べた後に体が温まるだけでなく、冷えに強い体づくりにも役立ちます。血管の強化にもつながるので、血流が良い体に変わっていくのです。
目安としては、1日に1~2個の卵を毎日コンスタントに食べましょう。
大豆
大豆は、植物性の重要なタンパク源です。
先ほどご紹介した「納豆」以外にも、豆腐、豆乳、煮豆など、いろいろなバリエーションを楽しめるのも、毎日続けて食べる上ではうれしいですね。
2日に1回以上、大豆製品を食べるつもりで食生活を意識してみましょう。
常温以上の温度のもの
最後に、冷え性を悪化させないためには、「常温以下の食べ物・飲み物は、食べない・飲まない」と決めることが大切です。
冷たいものは刺激になるので、自分でも気付かないうちに依存して、飲食量が増えてしまう場合があります。
例えば、「毎晩キンキンに冷えたビールを飲まないと気が済まない」「寝る前のアイスが止められない」という人は、要注意です。
食べ物も飲み物も、常温以上のものを選ぶように注意しましょう。アイスはほどほどに、お酒はお湯割りなどの温かいものがおすすめです。
どうしても冷たいものを口にせざるを得ないときには、口の中で充分に温めて、温度を上げてから飲み込むようにすると、悪影響を最小限に抑えることができます。
白湯(さゆ)
いつも飲んでいる飲み物を白湯に変えるだけでも、冷え性改善の効果が期待できます。白湯とは、沸騰させたお湯を飲める温度までぬるく冷ました飲み物です。
白湯はただのお湯なので、胃腸に負担がなく内臓を温められ、循環している血液も温めることができます。
内臓温度が1度上がると基礎代謝は10%〜12%あがると言われており、冷え性改善の良い循環が生まれる点も魅力的です。
まとめ
「さむい!」が口癖のあなたへ!冷え性を改善する食べ物・飲み物たち
冷え性の原因とは?
- 鉄分が不足している
- 血液がドロドロ
- ストレスが多い
- タンパク質が不足している
- 冷たい食べ物・飲み物の摂り過ぎ
冷え性改善にはコレがおすすめ!
- 鉄分を含むもの
- レバー
- あさり
- 小松菜
- 血液をサラサラにするもの
- 魚
- くるみ
- アボカド
- 納豆
- たまねぎ
- ストレスをケアするもの
- レタス
- バナナ
- ココア
- 生姜
- タンパク質を含むもの
- 肉・魚
- 卵
- 大豆
- 常温以上の温度のもの
- 白湯(さゆ)
冷え性と食べ物・飲み物は、私たちが想像している以上に、とても密接な関係にあります。今日からできる対策を始めれば、短期間で冷え性が消え去ることも、充分に考えられることなのです。
冷え性が治ると、不思議と体も心も元気になって、毎日をアクティブに過ごすことができるようになります。
ぜひ、冷え性を改善する食べ物・飲み物を試して、1日でも早く冷え性から卒業してくださいね。
コメント コメントが多い記事もあります。読んでみるとモチベーションアップに繋がります。