春の代名詞とも言えるチューリップの花。

ふっくらと膨らんだ花の中にやさしさや温もりを抱いてカラフルに春を彩るチューリップは、フラワーショップでも非常に人気の高いお花です。

原産国はトルコですが、オランダを通じて世界中に広まりました。トルコでは「ターバン」を意味する「チューリパ」が由来となりチューリップと名付けられたそうです。

そんなチューリップは古くから多くの人々に愛されてきたため、伝説や神話にも度々登場するお花で、そこから付けられた花言葉もたくさんあり、花言葉は色ごとに全く意味が異なるのも特徴的です。

そこでこの記事では、チューリップの色にも注目しながらそれぞれの花言葉を詳しくお伝えします。

春に素敵なプレゼントをしたい！そんな時は花言葉を添えてチューリップの花を贈ってみてはいかがでしょうか。

チューリップの花言葉｜春を彩る花が贈る６つの素敵なメッセージ

ありがとうを届ける花言葉「思いやり」

淡くやわらかい春のイメージにふさわしく、チューリップには「思いやり」という花言葉があります。

チューリップのやさしさが伝わるこの花言葉はオランダの伝説が由来しているそうです。

昔々、とても美しい娘がいました。この娘は3人の騎士たちにそれぞれプロポーズされました。

騎士たちはそれぞれ黄金の王冠、剣、財宝・・というように自分の魅力をアピールしながら愛を囁きました。

しかし心優しい娘は誰も選ぶことができませんでした。悩んだ娘は花の女神フローラにお願いして、自らを花の姿に変えてもらいました。

結納であった王冠は花に、剣は葉に、財宝は球根になり、花の姿に変えられた少女の名から、その花はチューリップと名付けられました。

３人の騎士を思いやるやさしい娘の心が伝わってくるような伝説ですね。この伝説が由来してチューリップには「思いやり」という花言葉が付けられました。

誰かにやさしくしてもらった時、親切にしてもらって嬉しかった時などちょっとした「ありがとう」を伝えたい時にはチューリップの花を贈ってみてはいかがでしょうか。

親切にしてくれてありがとう。本当に助かりました。あなたの思いやりに感謝します。そんなメッセージを添えてチューリップを贈れば、あなたの気持ちをしっかり伝えることができるでしょう。

チューリップはとても大きなお花なので、チューリップを2、3本使ったミニブーケでもボミュームが出て、本数のわりにしっかりとした花束になります。

ちょっとした感謝を伝えたい時には、ミニブーケの贈り物がオススメです。

まっすぐな愛を唄う花言葉「愛の告白」

真っ赤なチューリップの花の艶やかで、それでいてしっかりとした花びらは、纏った赤色をより美しくみせてくれているようです。

そんな真っ赤チューリップはとても情熱的で、まさに愛を伝えるのにふさわしいお花と言えるでしょう。

花言葉は「愛の告白」です。

そのイメージにふさわしく赤いチューリップは古くから愛を伝えるシーンで用いられてきました。

ペルシャではプロポーズする時には赤いチューリップを贈る習慣があるそうで、赤い花びらの付け根の黒さのように「私の胸が恋心で焼け焦げている」という意味が込められています。

プロポーズなどとびきりの愛の告白には赤いチューリップの花を贈ってみてはいかがでしょうか。

情熱的な真っ赤なチューリップがあなたの気持ちをまっすぐ相手に届けてくれることでしょう。

古くから愛を伝える花として多くの人々に愛されてきたチューリップの花が、きっとあなたの愛もしっかり相手に伝えてくれることでしょう。

恋の痛手に寄り添う花言葉「望みのない恋」

チューリップといえばカラフルで華やかなイメージを持ちますが、白いチューリップは清楚で清らかで、どこか儚げな印象を受けるお花です。

そんなイメージをそのままに白いチューリップは「望みのない恋」という花言葉を持っています。この花言葉はギリシャの伝説に由来しています。

昔々、ギリシャにチューリップという名前の美しい娘がいました。このチューリップに秋の神のヴェルツゥヌが一目惚れしました。

ヴェルツゥヌは、何度もチューリップにアタックしましたが、彼女には受け入れられませんでした。ある日、お花畑に来ていたチューリップのところにヴェルツゥヌが現れて、またプロポーズしました。

ヴェルツゥヌの度重なるプロポーズに困り果てたチューリップは、貞操の神アルテミスに助けを求めました。

すると、アルテミスはチューリップを花の姿に変身させ、しつこいヴェルツゥヌから救ったのでした。

ヴェルツゥヌの熱烈な恋心が伝わるとともに、どんなにアタックしても叶わなかったヴェルツゥヌの恋。そしてそれを受け入れて花になったチューリップ。

花言葉「望みのない恋」をするというのは、恋する方も、恋される方もとても辛いものですね。

悲しい恋の終わりを迎えた人がいたら白いチューリップを贈ってみてはいかがでしょうか。

恋の苦しみを知り尽くして花になった白いチューリップが、恋の痛手に寄り添い、傷を癒してくれることでしょう。

白いチューリップがあなたの心を癒してくれますように・・。白いチューリップの花言葉を添えて、時には伝説を添えて・・是非、心癒すプレゼントをして下さい。

永遠の愛を誓う花言葉「不滅の愛」

チューリップには豊富な花色がありますが、紫のチューリップの花言葉は「不滅の愛」です。

深くて神秘的な紫のお色にぴったりの強いメッセージ性のある花言葉と言えるでしょう。

この花言葉は旧約聖書の中の一文に由来すると言われています。

旧約聖書の「雅歌」に謳われている「シャロンのばら」や「岸辺のゆり」は、チューリップの原種だという説があります。

雅歌とは聖書の中では珍しく男女の恋が歌われたもので、このことからチューリップは愛の花とされ「不滅の愛」という花言葉が付いたそうです。

プロポーズや大切な記念日に愛を伝える時には紫のチューリップを贈ってみてはいかがでしょうか。

プロポーズといえば愛の象徴「赤」を使ったお花がオーソドックスですが、紫はとても印象的でロマンチックな色なので、その分鮮明に記憶に残るプロポーズになることでしょう。

さらに、存在感抜群の紫のチューリップがあなたの愛をしっかり伝えてくれます。

この愛が永遠に続きますように、愛を込めて・・。そんなメッセージを添えてプレゼントすればとてもドラマチックな愛の告白になります。

また、チューリップは春のお花なので「春にプロポーズした」という記憶も、2人の中でずっと生き続けることができそうです。

恋の始まりに贈る花言葉「愛の芽生え」

春のやさしいイメージにふさわしく見ているだけで心が穏やかになれる、そんなピンクのチューリップには「愛の芽生え」という花言葉が付いています。

新しい季節のはじまり、春のワクワクする気持ちともぴったりマッチする希望に満ちた花言葉と言えるでしょう。

付き合い出したばかりの人、結婚したばかりの人の特別なプレゼントにはピンクのチューリップを贈ってみてはいかがでしょうか。

「これから始まる２人の歴史が幸せな色に染まっていきますように。これからよろしくお願いします！」

そんなメッセージを添えてピンクのチューリップを贈れば、希望に溢れたピンクのチューリップが２人の幸せを応援してくれることでしょう。

また、チューリップの持つピンクはとてもやさしいお色なので、もらった人の心をやさしく温かくしてくれるはずです。

幸せを願う花言葉「幸福」

とにかくやさしくて、温かい気持ちを抱かせてくれるピンクのチューリップには「幸福」という花言葉もあります。

この花言葉はアンデルセンの有名な童話「親指姫」に由来して付けられたと言われています。

昔々、あるところにチューリップの花から生まれた親指ほどの大きさしかない女の子がいました。

女の子は親指姫と名付けられました。

親指姫はヒキガエルやコガネムシに次々と捕まってしまい、とうとう森に置き去りになってしまいました。

秋になると、親指姫はノネズミのおばあさんのもとで暮らし始めましたが、隣の家の金持ちのモグラと結婚させられそうになりました。

そんな時、親指姫はけがを負ったツバメを助けました。元気になったツバメは親指姫をモグラとの結婚式当日に花の国へ誘います。

こうして、親指姫は花の国の王子様と幸せに暮らしました。

チューリップから生まれた美しい親指姫が最後は花の国で幸せに暮らしたことから「幸福」という花言葉が付いたようです。

誰かの幸せを願う瞬間にはピンクのチューリップを贈ってみてはいかがでしょうか。特に結婚する人や、入学祝いや就職祝いなどこれから新しい世界に飛び込む人に最適です。

「希望に溢れたピンクのチューリップのように、あなたのこれからが幸せになりますように」

こんなメッセージを乗せてあなたの思いを届けることができるでしょう。幸せの象徴、ピンクのチューリップがその人の未来に幸せを運んでくれるはずです。

まとめ

チューリップの花言葉｜春を彩る花が贈る６つの素敵なメッセージ

 

・ありがとうを届ける花言葉「思いやり」

・まっすぐな愛を唄う花言葉「愛の告白」

・恋の痛手に寄り添う花言葉「望みのない恋」

・永遠の愛を誓う花言葉「不滅の愛」

・恋の始まりに贈る花言葉「愛の芽生え」

・幸せを願う花言葉「幸福」

 

チューリップにはたくさんの伝説や神話があることが分かりましたね。

ちなみに、チューリップの球根には毒があり肌の弱い人は球根に触れると炎症を起こすことがありますので、鉢植えでプレゼントする際には注意するようにしましょう。

また、チューリップは和名を「鬱金香（うっこんこう）」と言い、花の香りがウコンのようなホコリっぽいことが由来しているように、あまり香りの良いお花ではありませんが、最近では品種改良が進んでおり、良い香りのチューリップも存在します。

香りが気になる方は、紅茶の香りがする「バレリーナ」という品種やフレッシュな香りがする「ベロナ」という品種のチューリップがオススメです。