私たちは泣いたり、笑ったり、怒ったりと感情に左右されながら生きています。
その感情の中でも「笑顔」には驚くべき効果があることをご存知でしょうか?
近年ではさまざまな研究によって多くの笑顔の効果が解明され、その効果は肉体的のみならず精神的にも波及し、個人のみならず集団内にも波及するようです。
そこでこの記事では、笑顔によって引き起こされる嬉しい効果についてお伝えします。
「笑顔(笑うこと)」は、費用もかからずどこでも誰でもできます。
ぜひこの記事を参考に笑顔の素敵な効果を知り、笑いを日常生活に取り入れてみましょう。
笑うだけで健康に!笑顔の効果!!
ストレスを低減してくれる
現代はストレス社会とも言われますが、笑顔はこのストレスを低減させる効果も持っています。
自律神経を整える
笑顔がストレスを低減させる仕組みとして、まず一つ目が自律神経を整える作用です。
自律神経には緊張感などを司る交感神経とリラックスなどを司る副交感神経の2種類ありますが、ストレスの多い状況ではこのうち交感神経が過剰に優位な状態となり、自立神経失調症などの病気を引き起こします。
これに対し笑顔でいることや笑うことは副交感神経の働きを活発化させ、神経のバランスを取り戻させる効果を持ちます。
エンドルフィンの分泌促進
二つ目の仕組みが、エンドルフィンの分泌促進です。
エンドルフィンとは脳内ホルモンの一種で、幸福感を増進させたり、痛みや不安などの感覚を抑制するという働きを持っています。
笑いはこのエンドルフィンの分泌を促進させる作用を持っているのです。
女性ホルモンの分泌促進
三つ目の働きとなるのが、女性ホルモンの分泌促進です。
女性ホルモンはその働きの一つに不安を鎮め精神を安定させる効果があるのですが、笑顔や笑いは脳の視床下部に対しこのホルモンの分泌を促進させるよう促す効果があります。
コルチゾールを抑制
四つ目の働きが、コルチゾールを抑制することです。
人は精神的なストレスを受けると、コルチゾールというホルモンの分泌が増えます。
この量が増え続けると太りやすくなったり、肌トラブル、むくみ、高血圧、月経異常などが起こりやすくなり、さらにストレスの原因になってしまいます。
ですが、笑うことによってコルチゾールの分泌を抑制することができます。
笑顔で過ごすことはストレス解消以外にも、ダイエットや美肌、女性特有の不調の改善を目指せるとても手軽な方法だと言えます。
脳機能が向上する
笑顔や笑いは記憶や集中など、脳の機能を向上させるという効果も発揮します。
笑いには新陳代謝を活発化させる効果があるのですが、これは当然のことながら脳に対しても大きく作用をします。
まず脳への血流が増えることにより、脳の中でも記憶を司る部位である海馬や判断や思考などを司る側頭葉が活発化し、脳のパフォーマンスが向上をします。
また、脳が活発に活動すると脳波の一種であるアルファ波やベータ波が発生するようになります。
これらの脳波は脳に対しフィードバック的な作用を持ち、脳機能が向上するという相乗効果をもたらすのです。
免疫力が強化される
笑顔でいることや笑うことは、自らの免疫力を強化することに繋がり、ガン細胞に負けない強く健康的な体を作ることができます
人間の体には、毎日絶えずさまざまな種類のウイルスや細菌が侵入していて、なんと3,000〜5,000もの細胞が毎日ガン化をしています。
そうであるにもかかわらず、そう簡単に病気を患うことがないのは免疫の働きによるおかげです。
私たちの体の中にある免疫細胞として代表的なものが、「NK(ナチュラルキラー)細胞」と「B(ボーン)細胞」です。
NK細胞は、体に侵入してきたウイルスや細菌、あるいは発生したガン細胞を攻撃し殺す働きを、B細胞は、骨髄内部にて作り出され、細菌やウイルスに対する抗体を作り出す働きを持っています。
そして笑顔にはNK細胞やB細胞が活性化するのを促進する効果があります。
人間が楽しい気分で笑うと、体内の免疫システムをコントロールする脳の部位である間脳に興奮刺激が伝わります。
すると間脳は刺激がトリガーとなって神経ペプチドという物質を大量に分泌し、全身に存在するNK細胞の表面に付着して活性化させるのです。
このようにガンを抑制するためには、「笑う」ことが一番簡単な方法と言っても過言ではありません。
アレルギーが改善する
アレルギーとは、一般的に免疫細胞が過剰に働き過ぎることによって引き起こされる症状です。
笑顔は免疫細胞を強化するだけでなく、免疫システムのバランスを整える効果も持っており、アレルギーを改善させることが期待できます。
例えばアレルギーの多くはB(ボーン)細胞によって作り出された「IgE」という抗体の一種が過剰に反応することで引き起こされることが多いのですが、笑顔はこのIgEをある程度減少させる効果を持ちます。
こうしたことから、近年ではアレルギーの治療に関し、リラックスをして笑顔を作るなど精神療法を取り入れる試みも広がりを見せています。
リウマチの予防・改善になる
高齢者に多い病気であるリウマチもまた、免疫の過剰反応により引き起こされる病気なのですが、笑顔の多い生活スタイルはこのリウマチを予防する効果が高いことが分かっています。
リウマチは「IL(インターロイキン)」という抗体を原因としていますが、日本医科大学などの調査によると、リウマチ患者に落語などのお笑いを視聴させその前後で血液検査を比較すると、このILの数値が減少することが分かりました。
認知症を予防できる
笑顔や笑いで予防ができる病気の一つに認知症があります。
認知症は加齢とともに海馬が萎縮をしていくことによって発症する病気ですが、笑顔の多い生活を送っている人は発症をしにくくなるということが分かっています。
また近年では笑顔や笑いを通じた認知症のリハビリ療法に関しても注目が集まりつつあります。
不眠症を改善できる
もう一つ、笑顔や笑いによって予防や改善が期待されている病気として挙げられるのが不眠症です。
笑顔は結果としてアルファ波を発生させる作用があるのですが、このアルファ波は脳へのフィードバック機能としてリラックス効果があることが知られています。
現に入眠時に人間の脳はアルファ波を発生させる機能があり、笑顔や笑いによってアルファ波を発生させることで、不眠症を薬などを用いずに治療することが期待されています。
心臓病を予防できる
笑顔や笑いには、心臓病を予防する効果も期待できます。
アメリカのカンサス州立大学の実験で、被験者たちを2つのグループに分け、一つのグループには笑顔を作った状態で作業をさせ、もう一つのグループには真顔で同じ作業をさせました。
この実験の結果、笑顔を作った状態で作業をしたグループは、作業後の心拍数の上昇やストレスの増加などがあまり見られなかったことが明らかになりました。
また日本やカナダにおける調査でも、日頃から笑いの多い生活を送っている人はそうでない人に比べ、心臓疾患になる割合が低いという結果が報告されています。
糖尿病を予防できる
笑顔や笑いには糖尿病を予防するという効果も期待されています。
例えば笑顔や笑いをした後の人の血液を採取したところ、笑いの無い人に比べて血糖値や血中コレステロール値などが低くなり、またその逆に善玉コレステロール値が高くなることが実験により報告されています。
この現象のメカニズムはまだはっきりしませんが、笑いによって細胞が活性化し糖などの消費量が増えたためではないか、という説が有効という見方が強いです。
胃腸を強くする
笑顔や笑いには胃や腸を強くし、その機能を高める効果も存在します。
笑顔や笑いには新陳代謝を活発化させる効果がありますが、これによって生じた血流量の増加により胃腸の活動を活発化させるのです。
また、胃や腸は副交感神経が優位な状態となったとき活動を活発化させる特徴があり、笑顔や笑いには副交感神経を活発化させるという作用もあります。
さらに、笑顔や笑いは便秘症に対して高い効果を発揮することが知られ、笑顔の多い生活を送っている人は便秘になりにくいとも言われています。
最後に、腸は脳内ホルモンの一種で「幸せホルモン」との別名も持つセロトニンの分泌を促す働きがあります。
つまり笑いによって腸の機能を向上させることは、セロトニンの分泌量を増大させ、精神的にも良い影響を得ることができます。
代謝効率やデトックス機能の向上
笑顔や笑いには新陳代謝を活発化し、代謝効率を向上させる効果もあります。
笑いは心拍数を増加させる作用があり、心拍数が上がることは血液の循環を活発化させます。
血液の循環が活発化することで全身により多くの酸素や栄養素が行き渡り、結果として全身の新陳代謝が活発化され代謝効率を向上するのです。
また、代謝効率が向上することで酸素や栄養素の供給が十分となり、免疫力が強化されたりデトックス機能が向上したりすることにもつながります。
筋肉量が増加する
大笑いをしたあとにお腹が痛くなる経験をした人は多いのではないでしょうか。実は笑いには筋肉量を増加させる効果があります。
大笑いのあとにお腹が痛くなるのは、笑いによって腹筋が刺激され筋肉痛を起こした状態です。
笑いは短時間でも高い運動量を持っているとされ、腹筋を始めとして横隔膜や助間筋などを鍛え上げ引き締めることができます。
高いカロリー消費になる
笑うことはそれだけカロリーを消費し、ダイエットなどにも効果を発揮します。
例えば一日10分間笑うだけで、早めのウォーキングに換算しておよそ1時間分のカロリーを消費するのに等しいと言われています。
また同じ笑いでも「大笑い」の場合には、さらにそのカロリー消費は大きく、およそ3〜4倍にもなるということが知られています。
表情が豊かになる
笑顔や笑いは表情筋を鍛え、表情を豊かにする効果もあります。
表情筋が鍛えられることで顔の筋肉を引き締めることに繋がり、顔の脂肪を燃焼させることにもなるため、たるみなどを防止することにもつながります。
さらに表情筋の筋肉量が増大をすることにより新陳代謝が活発化し、それによってシワやシミなどの老化現象を抑制し、さらに顔太りをしにくい体質をつくり上げることができます。
子供を強くする
笑顔の多い家庭で育った子供は、そうでない子供に比べて心身ともに強くなることが知られています。
まず、笑顔や笑いは免疫力を強くし、風邪やインフルエンザにかかりにくくします。
さらに笑顔の多い環境で育った子供は自己肯定感が付きやすく、それによってストレス耐性が高まるという効果もあります。
また、笑顔を作り楽しみながら学習をした場合と、机に向かって表情を変えずに学習するのとでは、笑顔を作った方が学習効率が上昇をするという調査結果もあります。
理由として、笑いを取り入れた勉強は脳機能を向上させるだけではなく、モチベーションの維持にも高い効果を発揮するようです。
素敵な人間関係が構築できる
「笑う門には福来る」ということわざがありますが、笑顔でいることでたくさんの幸せがやってくるようになります。
一人の人間が笑顔を多くすることは、周囲の人々の笑顔を多くすることに繋がり、その結果として集団全体の人間関係が改善されていくことになります。
これは霊長類の脳に存在するミラーニューロンの働きによるもので、ミラーニューロンとは「モノマネ細胞」とも呼ばれ、感情や言動などを他の個体へと伝播させる働きを持っています。
このミラーニューロンの働きにより、笑顔の多い人の周囲にはたくさんの人が惹きつけられ、素敵な人間関係が構築される傾向にあります。
これが第一に効果を発揮するのが恋愛です。当然のことですが、笑顔の多い人は無表情だったり暗い表情の人に比べてよりモテる傾向があります。
もちろん恋愛だけでなく、夫婦関係を良好に維持していくためにも笑顔は欠かせません。
その他にミラーニューロンが効果を発揮する場面がビジネスです。
笑顔は初対面同士の関係において警戒心を解く効果を持ち、信頼関係をより深めやすくする効果があります。
これによって営業や商談などは、笑顔の多い人ほど良い結果を出すことができるという傾向が見られます。
また、友達付き合いや人望など、社会生活のさまざまな面において笑顔はとても大きな役割を果たしています。
まとめ
笑うだけで健康に!笑顔の効果!
・免疫力が強化される
・アレルギーが改善する
・リウマチの予防・改善になる
・ストレスを低減してくれる
・代謝効率やデトックス機能の向上
・脳機能が向上する
・認知症を予防できる
・不眠症を改善できる
・心臓病を予防できる
・糖尿病を予防できる
・胃腸を強くする
・筋肉量が増加する
・高いカロリー消費になる
・表情が豊かになる
・子供を強くする
・素敵な人間関係が構築できる
このように笑顔や笑いには、非常に多岐にわたる効果が存在します。
笑顔を心がけるだけで人生の質が高まるとも言えるでしょう。
ぜひ笑顔を習慣化して、毎日の生活を変えていってみてください。
コメント コメントが多い記事もあります。読んでみるとモチベーションアップに繋がります。