「チャイナリスク」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。かつて日本は製造業を中心に物価も人件費も安い中国に生産拠点を移し、競争力を高めてきました。ところが近年は中国が豊かになり、物価も人件費も高騰してきたため、以前ほどの経済的魅力は低下しています。

さらに、政治的、経済的な中国の立場や将来性から、中国は危険だという意味で「チャイナリスク」と呼ばれているのです。

このチャイナリスクの影響を受け、注目されているのがベトナムです。今ベトナムに進出している日系企業が増えています。もしかしたらあなたの会社もベトナムに進出するかもしれません。そうなったら、きっとベトナム人と一緒に働くことになるはずです。

そこで、ベトナム人とはどんな性格を知っておくと一緒に働きやすくなるでしょう。ベトネム人の性格について考えていきましょう。

ベトナム人と上手に仕事をするために知っておきたい８つの性格

器用で細かい

ベトナム人はこれまで手工業が発達してきたことや、自分たちで様々な生活用品も作っていることから、器用で細かい作業が得意です。

性格的にも細かなところまで気にして対応する柔軟性と器用さを兼ね備えています。この器用さは特に女性に多く見られがちです。

教育熱心で勤勉

ベトナムではダブルスクールや習い事をしている人が非常に多く、勉強熱心です。両親が教育熱心なため、自然と勉強を行っているという人も少なくありません。

また、街中には英語など外国語に堪能な人も多く、外国人に商品を売るなどの仕事のために覚えています。

ベトナム人は新しい仕事を教えても一生懸命に覚えようと勉強し、規則も学んで実行する勤勉さも持ち合わせています。

将来性よりも目先のお金

ベトナム人の特徴として、近視眼的なことが挙げられます。具体的に説明すると、１ヶ月後にもらえる10万円よりも今日1000円もらえる方が喜びます。

中長期的に安定して稼げるかどうかよりも今稼げるかのほうを重視します。長期的な安定をこれまで経験していないからか、銀行でさえあまり信用していない節があります。

そのため仕事の場合も月給制よりも日給制のほうを好みます。

「宵越しの金は持たない」と言われた江戸っ子気質に似ていますね。

新しいもの好き

ベトナム人は新しいものが好きで、飽きが早いことも特徴の一つです。街中にカフェができたと思ったら１、２ヶ月後には閉店してしまっていることもザラにあります。

これは、お客さんが新しいもの好きで最初は客が入るが、だんだんとお客さんが減ってくるからということもありますが、何よりも店主がお店に飽きてしまって、次のことをしたい、もしくは次の場所にお店をオープンさせたいと思ってしまうからなのだそうです。

カカア天下

ベトナム人はかつて戦争で男手を取られ、女手で生活を切り盛りしてきたという経験から、女性がたくましく働く傾向にあります。実質的にベトナムの経済を動かしているのは女性です。

ハノイの街中を見ても、市場や店先で一生懸命に仕事をしている女性を尻目に男性はタクシーで昼寝をしていたり、呑気にお茶をすすっている姿を見かけます。

そのため、家庭内でも女性優位でカカア天下になりやすい環境です。奥さんに弱い、というのは今の日本も同じかもしれませんが。

プライドが高い

ベトナム人はプライドが高く、失敗したくないという気持ちが非常に強いためチャレンジを好みません。自分が着実にできるレベルのところまでしか手を出そうとしません。

また、プライドが高いので人前で注意されたり叱責されることを非常に嫌います。注意を行う際は必ず１対１の場で行わないと、どんなに相手に非があったとしても嫌われてしまうことになります。

理由がないと動かない

ベトナム人は理屈好きです。そして非常に合理的な考え方を持っているので、なぜこれを行わなくてはいけないのか、これを行うことでどのようなメリットがあるのかを明確にする必要があります。

これらの理由さえ明確にすればベトナム人は非常に勤勉に働いてくれます。一度納得すれば作業効率も高くなるので、何事も最初の説明が肝心になります。

純粋で素朴

ベトナムにはハノイ、ホーチミン、フエなど都会的な街もありますが、ベトナム人の多くは純粋で素朴な人が多いです。

ベトナムやベトナム人のことを褒められると本当に嬉しそうにしますし、外国人がカタコトでもベトナム語を話すと喜びます。そんなベトナム人は古き良き時代の日本の農村を彷彿とさせてくれます。

まとめ

ベトナム人と上手に仕事をするために知っておきたい８つの性格

 

・器用で細かい

・教育熱心で勤勉

・将来性よりも目先のお金

・新しいもの好き

・カカア天下

・プライドが高い

・理由がないと動かない

・純粋で素朴

 

ベトナム人の性格は日本人とよく似ていると言われますが、今の日本人というよりも昭和の日本人と言ったほうが正確ではないでしょうか。一緒にいるとどこか懐かしさを感じさせてくれるのは日本人に通じるものがあるからでしょう。

もしベトナム人と一緒に働く機会があったり、ベトナム人と知り合う機会があったらぜひベトナム人の性格についてこの記事を思い出してください。