独特の花形が美しくもどこかミステリアスな感じのする彼岸花は、秋分の日前後の秋のお彼岸の時期に開花することから「彼岸花」と呼ばれるようになりました。

古くからお墓の近くで見かけることが多いため「地獄花」「死人花」などと呼ばれ、あまり良いイメージを持たない方も多いかもしれません。
しかし学名は「リコリス」と言い、ギリシャ神話に出てくる海の女神リュコリス（Lycoris）にちなんで名付けており、美しい花姿を表しているのです。

また、彼岸花には曼珠沙華（マンジュシャゲ）という別名もあり「天上に咲く花」という意味があります。

このように、たくさんの呼び名を持つ彼岸花には様々な解釈があり、それらは決してネガティブなものばかりではありません。

そんな彼岸花は、秋のプレゼントに印象的なものを贈りたいという人にとって、一緒に渡すとオススメの花です。

独特な花形とエピソードを持った彼岸花に花言葉を添えて贈れば、それはきっと美しい贈り物になることでしょう。

そこでこの記事では、彼岸花の花言葉についてエピソードや由来なども合わせてお伝えします。

彼岸花の花言葉｜ドラマチックでスピリチュアルな５つのメッセージ

ドラマチックな愛を歌う花言葉「思うはあなた一人」

独特の花形が美しい彼岸花は、一夜にして一気に花を咲かせることでも有名です。

韓国ではその開花する様子や彼岸花の生命力の強さ、冬に見慣れない葉だけが茂る様子から「花は葉を思い葉は花を思う」と言われ「サンチョ（相思華）」という呼び名が付けられています。

そんな花姿から付けられた花言葉が「思うはあなた一人」です。とてもドラマチックな花言葉です。

ぜひ愛の告白には彼岸花を贈ってみみましょう。

「思うはあなた一人」こんなロマンチックな言葉を海岸花と一緒に贈られたら、それ以上の言葉は何も要らない熱烈な愛の告白になりそうです。

また、彼岸花はとても和の雰囲気に似合うお花なので、例えば日本庭園のような特別なロケーションでの愛の告白にもオススメです。

結納式や結婚式に和装をする機会があったら、彼岸花を添えて愛の誓いをするのも素敵です。

独特な美しさを持つ彼岸花が二人の愛が芽生える瞬間を永遠の記憶にしてくれることでしょう。

再会を誓う花言葉「また会う日を楽しみにしています」

細い花びらが放射線状に花開く彼岸花が独特なのは花姿だけではありません。

彼岸花は咲き方も独特で、花が咲いた後に葉が伸び、秋に咲いて春に枯れるという通常の草花とは逆の生態を持っています。

その葉と花を一緒に見ることがない性質から「葉見ず花見ず」と呼ばれることがあります。

巡り会うことのない花と葉ですが、いつか再会できる日を心待ちにしながら日々花を咲かせ葉を開かせて生きているのでしょうか。

そんな姿から付いた花言葉が「また会う日を楽しみにしています」です。

大切な人との別れの瞬間、例えば引越しや卒業、転職や退職のシーンには彼岸花を贈ってみてはいかがでしょうか。

彼岸花の花言葉「また会う日を楽しみにしています」にのせて、「今まで本当にありがとう。いつか必ずまた会いましょう！」とメッセージを添えれば、あなたの気持ちをそのまま花言葉にのせて伝えることができるでしょう。

未来を照らす花言葉「独立」

「葉見ず花見ず」、彼岸花の独特な咲き方からは「独立」という花言葉も付けられました。

花と葉が別々に生きているその様子をそのまま表しているような花言葉ですね。

また、彼岸花には曼珠沙華という別名もあり、仏教の世界（サンスクリット語）では伝説の天の上に咲く花といわれ、吉兆のシンボルとされています。

「天上の花」とは、慶事が起こる前触れには赤い花が天から降ってくるという仏教の経典によるものだそうです。

この花言葉のメッセージを込めて、大切な人が自立や独立する瞬間には彼岸花を贈ってみてください。

初めて一人暮らしを始める人にはもちろんのこと、念願叶って独立して企業した人や開業した人のお祝いにもオススメです。

彼岸花の花言葉を添えればきっと祝福する気持ちをそのまま伝えることができるでしょう。

また、金や銀の水引を添えて和のテイストたっぷりのアレンジメントを贈れば、それはきっと祝福の場にふさわしいプレゼントになることでしょう。

追悼に添える花言葉「悲しい思い出」

彼岸花というと燃えるような赤い花びらを思い浮かべますが、実は彼岸花には白・黄色が存在していて、黄色い彼岸花の花言葉は「悲しい思い出」です。

彼岸花は墓地で見かけることの多いため、彼岸花を見ると死者を思い出してしまうということからこの花言葉が付けられました。

天国に逝ってしまった大切な人との想い出は、楽しかったことばかりのはずなのに、墓前に立ち思い起こすと何故か悲しい気持ちになるものです。

「悲しい思い出」という花言葉は、儚くも美しい彼岸花にぴったりの花言葉ですね。

お墓参りや亡くなってしまった大切な人を悼みたい時には黄色い彼岸花を贈ってみてはいかがでしょうか。

黄色という色が悲しさの中にどこか温かさを持たせてくれて、楽しかった想い出を振り返りながら大切な人を想う瞬間にふさわしいお花になります。

天国とこの世は目に見えないだけで、きっとつながっているはず。あなたが大切だったその人との思い出を振り返れば、それはきっと天国まで伝わっていくことでしょう。

天上に咲く花、彼岸花があの世とこの世を繋いでくれているのです。

敬意を示して贈る花言葉「深い思いやりの心」

お墓で見かけることが多い彼岸花は「お墓＝死者」というイメージからネガティブな印象を持つ方が多いのですが、実は彼岸花がお墓に多く生息するのには理由があります。

昔、日本では亡くなった方の遺体を土葬する習慣がありました。土葬すると土の中に埋まった死体をモグラや小動物が掘り起こしてしまうことが度々あったそうです。

そこで、彼岸花には毒があるため、モグラや小動物から死体を守るためにお墓の周りには彼岸花が植えられたそうです。

こうしてお墓の周りには彼岸花がよく見られるようになり、結果として彼岸花には不吉なイメージを抱く人が多くなってしまったのです。

遺体をお守りしている彼岸花は、本当は大切な故人の身体を守る深い思いやりの心がありました。

そんな絵mピソードから彼岸花の花言葉には「深い思いやりの心」というものがあります。

多くの人に嫌われても尚、美しく咲き誇りその土地を守る彼岸花にふさわしい強くもやさしい花言葉です。

誰かのやさしさや思いやりに触れた時、その感謝を示して彼岸花を贈ってみてはいかがでしょうか。

自分を犠牲にしてまで尽くしてくれた、自分の味方になってくれた、そんな人への感謝の気持ちや労いの気持ちを贈るのにも彼岸花がオススメです。

「大変な思いをしてまで私の味方になってくれて本当にありがとう。あなたのやさしさが私の力になりました。」

そんなメッセージと一緒に彼岸花の花言葉「深い思いやりの心」を贈れば、それは何よりの感謝の気持ちになるでしょう。

まとめ

彼岸花の花言葉｜ドラマチックでスピリチュアルな５つのメッセージ

 

・ドラマチックな愛を歌う花言葉「思うはあなた一人」

・再会を誓う花言葉「また会う日を楽しみにしています」

・未来を照らす花言葉「独立」

・追悼に添える花言葉「悲しい思い出」

・敬意を示して贈る花言葉「深い思いやりの心」

 

ネガティブなイメージを持つことの多い彼岸花ですが、実はとても強く美しい伝説や歴史を持っているのです。

ちなみに彼岸花にはデンプン質が豊富に含まれており、飢饉の時には彼岸花を非常食として食べた歴史もあるようですが、毒性もあるため注意が必要です。

ただし、毒は水溶性なことから、水洗いをして毒を抜けば食べることができます。

実際に非常食となり飢饉を救った彼岸花は、そのエピソードから「悲願の花」と呼ばれることもあります。